【SUN/星野源】コード進行と分析
【SUN/星野源】コード進行と分析

【SUN/星野源】コード進行と分析

【SUN/星野源】コード進行と分析
  • 2024年8月28日
  • 星野源
  • BPM108, キーA♭, セカンダリードミナント, パッシングディミニッシュ, モーダルインターチェンジ, リレイテッドⅡm
星野源

SUNは、星野源を語るうえで、最も重要な楽曲の一つではないでしょうか。

ドラマ「心がポキッとね」の主題歌であり、国内での認知度を一気に引き上げました。

今回はSUNの演奏やコード進行に着目して分析していきます。

目次
  • 1 イントロ
  • 2 Aメロ
  • 3 Bメロ
  • 4 サビ(C)
  • 5 サビ後半(C’)
  • 6 まとめ

イントロ

冒頭テーマ部分

イントロは、心地よいキレのあるギターバッキングが特徴的ですね。 ディスコミュージックにありそうなファンキーなカッティングが、リズム的な面でみるこの楽曲のテーマとなっているようです。

4小節目

4小節目の『G♭7-5』は、キーA♭のダイアトニックコードには該当しないコードです。

ここは、Fmへと向かうセカンダリードミナントであるC7のベース音が減5度のG♭に下がった形ではないでしょうか。

この部分の解釈とはいえ、この部分は理論的な意図があったというより、ノイズ感のある不安定で不協和なコードを感覚的に選んだのではないでしょうか。こじつけるとすれば、中でもマイナーキーへのドミナントをつかうことで、イントロの明るさとの「ギャップ感の演出」や「境界線」としての役割があるのではないでしょうか。

Aメロ

Aメロでもノンダイアトニックコードが出てきますが、いずれも着地したいコードに向けたツーファイブワンの考え方で作られています。

1〜2小節目(Cm7-5→C7→Fm)

この中で、『C7』のみがノンダイアトニックコードに該当します。

ここもセカンダリードミナントと呼ばれるコードで、平行短調である『Fm』をトニックと見立ててそこへのドミナントモーションを取るためのセブンスコードと考えられます。

さらに『Gm7-5』が手前につくことで、Fmへ進むツーファイブワン進行が形成されています。

この部分の解釈メジャーキーのトニックコードからみた『Ⅲ7(ここでいうC7)』はJpopにおいても頻繁に使われるため、知ってる方も多いでしょう。 この部分では、『Gm7-5→C7→Fm』のようにマイナーツーファイブワンの動きをとっていますね。こうした4度上のコードに上がる強進行やドミナントモーションには強い推進力があります。 ダンサブルなビートと相まって、体が自然と前に前にと動いていく感覚を味わいました。2〜3小節目(E♭m7→A♭7)

この進行も、セカンダリードミナントツーファイブと言った解釈をすることができます。

E♭m7→A♭7『D♭7』をトニックとみたててドミナントモーションを行なっています。

そのため通常AM7のコードは、ドミナントコード(Ⅴ7)に代わりA7となっています。

E♭m7はツーファイブワンを形成するためのⅡm7と考えられますね。

ただし、ここではD♭に着地せずCm7へと進行しています。

ドミナントコードだからといって必ずしもトニックに行く必要はなく、これもまた不自然ではありません。

えるるんセカンダリードミナントをⅤ7とした場合、そこに向かうⅡm7のことをリレイテッドⅡm7と言ったりするよ! 今回でいう、E♭m7のことだね。

Bメロ

BメロでもA7→D♭動きがありますが、Aメロと近しい解釈で問題ないでしょう。 A7はD♭へのセカンダリードミナントと言えます。

ただしツーファイブワンの進行はしていないようです。

この部分の解釈Aメロでは、「コード進行の滑らかさ」や「前に向かっていくような」感覚を生み出すためにセカンダリードミナントやツーファイブワンのような強進行の多い構成となっていたように感じます。一方でBメロの、A♭7はコード循環のスタートを明確にするための役割で使われている雰囲気がありました。DM7からの下降が、ここをBメロたらしめてる特徴部分であり「DM7が開始でAM7までが一区切りだよ!」と決定づけているのがこのA♭7なのではないでしょうか。

サビ(C)

2小節目(E♭→Edim→Fm7)

E♭→Edim→Fm7の、ベースが半音で動く進行が特徴的です。

こよEdimの正体は、パッシングディミニッシュと言われるもので、全音で離れたコードの間に入れ込むことができるディミニッシュコードです。

これにより、より滑らかな半音進行を容易に作ることができます。

えるるんLiSAさんの紅蓮華のサビにも使われているね6小節目(E♭→Fm7

4小節をワンループとするならば、6小節目は先ほどと同じコード進行がきてもおかしくありません。

ですがここではEdimが省略され、E♭→Fm7の進行になっています。

この部分の解釈2小節目と若干違った進行を取っているのには何通りかの意図が考えられます。
  1. 前半との差別化をするため
  2. 2小節目は単にベースの手癖(またはアレンジ)であった
  3. 6小節目Fm7部分のメロディーを目立たせるため
6小節目Fm7では、ボーカルの「(君の声を)聞かせ」のメロディがあり、「て」の部分で転調前最高音Abに跳躍します。 メロディーを最も強調させたい部分というがわかります。そう思うと、2小節目のような半音進行はメロディーの跳躍にそぐわないように感じます。 E♭「(君の声を)聞かせ」はジャンプの前の溜めの部分で、Fmで一気に跳躍。 そうした盛り上がりの演出の一つの工夫としてパッシングディミニッシュ(Edim)を省いていると解釈しました。

サビ後半(C’)

1~2小節目(B♭7→D♭/E♭)

『B♭7』は『D♭/E♭』に向かうセカンダリードミナントです。 ここではコーラスのメロディーもB♭から見た3度の音である『D(レ)』を通っていますね。

2小節目(G♭)

『G♭』はA♭から見た♭Ⅶなのでノンダイアトニックコードです。

通常A♭メジャーキーの曲ですが、この部分だけA♭マイナーキーの♭Ⅶのコードを借用してきたと考える事ができます。 これはモーダルインターチェンジと呼ばれるもので、関係性の深いスケールからコードを借りてくる技法です。

この部分の解釈G♭はマイナーキー(同主短調)からの借りてきたコードの為、コード進行でみると少しくらい雰囲気がするのが特徴です。 Fへ対する半音下降するメロディーになり、ブラックでファンキーな雰囲気を感じました。

まとめ

4つ打ちのディスコサウンドが特徴的でした。 体が躍るようなグルーヴ感と、明るいコード進行に元気づけられます。

ノンダイアトニックなコードも頻出していますが、それぞれに意味があるようにも感じ、ストーリの流れを感じさせます。

是非、星野源さんの別の楽曲もご覧ください。

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