曲輪クエスト(87)尼崎市南武庫之荘
兵庫県には部落が多く、特に瀬戸内側には大きな部落が多い。今回紹介する南武庫之荘も大規模な部落である。
1935年の記録によれば597世帯、2649人の規模であったとされる。ただ、この部落については、賤民の部落というよりも、在日というイメージが強い。そして、それは単にイメージという訳ではなく、実際に在日が多い部落である。 この部落では、路駐はできなさそうだったので、1時間500円のこのコインパーキングから探訪を始めた。
この部落では廃墟はあまりないが、フェンスに囲まれた空き地がある。
そして、この部落を象徴するのがこれらの物件だ。改良住宅店舗に朝鮮総連と民団が入っているという部落は他にないだろう。
在日コリアンの団体は活発に活動している。
ここは韓国料理店やキムチ屋が多い。在日コリアンが多くなったのはかなり昔で、大正期からのことであるという。
戦後の同和事業では在日コリアンが対象から外され、部落民と在日コリアンの間に対立が生まれたというが、ここでは在日コリアンも改良住宅店舗に入っていることから、そうではなかったように見える。
番町と同じく、大きな団地が立ち並ぶ。
改良住宅には簡易保険積立金還元融資施設の文字が。これらの団地の建設にあたっては。同和事業以外の資金も使われたことが分かる。
ここが地域総合センター。つまりは隣保館。あまり同和を強調する掲示物がないのは、在日に配慮してのことであろうか。
しかし、この人権教育啓発促進協議会の建物には、同和問題の早期解決は国民の課題との看板があった。
国民の課題というのであれば、国民に対して包み隠さずに情報を提供すべきであろう。そして、本当に「国民」が部落差別の原因なのだろうか。今となっては、部落を恐れて、部落を特別扱いしているのは一般国民よりもむしろ、公務員や運動団体ではないだろうか。
ここが部落の寺。またもや赤と青の西本願寺のポスターが貼られていた。
萬照寺は古くからの寺。あくまで古くからの住民が檀家になっているように見えた。関西の部落によく見られる、在日コリアンや沖縄出身者が浄土真宗の檀徒になるということはあるのだろうか? 悪人や不信心者こそ、南無阿弥陀仏を唱えれば極楽浄土に行けるというのであれば、そういうことがあってもいいと思うのだが。
尼崎は労働者の街。「ガラが悪い」というと差別発言と言われるが、筆者はそうは思わない。地域にはそれぞれ特性があって、堅苦しい地域よりは「ガラが悪い」と言われるくらいの地域の方が居心地がいいと感じる人もいる。
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