アルキメデスの螺旋
アルキメデスの螺旋- レベル: ★ 最難関大受験対策
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更新 2023/06/06
アルキメデスの螺旋(らせん)極方程式 r=aθr=a\thetar=aθ で表される曲線をアルキメデスの螺旋と呼ぶ。
螺旋は「らせん」と読みます。
アルキメデスの螺旋(アルキメデスの渦巻線)についての知識を整理しました。
グラフ
以下,a>0,θ≧0a>0,\theta\geqq 0a>0,θ≧0 の範囲で考えます。 アルキメデスの螺旋のグラフは図のようになります。一回転するごとに rrr が 2πa2\pi a2πa 増えます。つまり「赤い点の間隔が一定の螺旋」になります。
関連する螺旋「赤い点の間隔の比率が一定の螺旋」r=aebθr=ae^{b\theta}r=aebθ は対数螺旋と呼ばれます。→対数螺旋(等角螺旋)の長さと面積
代表的な螺旋として2つセットで覚えておくとよいです。
長さ
アルキメデスの螺旋 r=aθr=a\thetar=aθ において θ1\theta_1θ1 から θ2\theta_2θ2 までの長さは
L=a{F(θ2)−F(θ1)}L=a\{F(\theta_2)-F(\theta_1)\}L=a{F(θ2)−F(θ1)}
ただし
F(θ)=12{θθ2+1+log(θ+θ2+1)}F(\theta)=\dfrac{1}{2}\{\theta\sqrt{\theta^2+1}+\log(\theta+\sqrt{\theta^2+1})\}F(θ)=21{θθ2+1+log(θ+θ2+1)}
導出曲線の長さを計算する積分公式(弧長積分)の極座標版の公式より,
L=∫θ1θ2r2+(drdθ)2dθ=a∫θ1θ2θ2+1dθ=a{F(θ2)−F(θ1)}L=\displaystyle\int_{\theta_1}^{\theta_2}\sqrt{r^2+\left(\dfrac{dr}{d\theta}\right)^2}d\theta\\ =a\displaystyle\int_{\theta_1}^{\theta_2}\sqrt{\theta^2+1}d\theta\\ =a\{F(\theta_2)-F(\theta_1)\}L=∫θ1θ2r2+(dθdr)2dθ=a∫θ1θ2θ2+1dθ=a{F(θ2)−F(θ1)}
ただし,F(θ)F(\theta)F(θ) は θ2+1\sqrt{\theta^2+1}θ2+1 の原始関数である。
具体的に計算するのは大変だが,ルートx^2+a^2の積分計算の2通りの方法より,
F(θ)=12{θθ2+1+log(θ+θ2+1)}F(\theta)=\dfrac{1}{2}\{\theta\sqrt{\theta^2+1}+\log(\theta+\sqrt{\theta^2+1})\}F(θ)=21{θθ2+1+log(θ+θ2+1)}
なお,2002年度の京大で a=1,θ1=0,θ2=π2a=1,\theta_1=0,\theta_2=\dfrac{\pi}{2}a=1,θ1=0,θ2=2π の場合が出題されています。ただし積分計算がしんどいので少し誘導がついていました。
面積
アルキメデスの螺旋 r=aθr=a\thetar=aθ において θ1\theta_1θ1 から θ2\theta_2θ2 まで動径が掃く面積は S=a2(θ23−θ13)6S=\dfrac{a^2(\theta_2^3-\theta_1^3)}{6}S=6a2(θ23−θ13)
導出極方程式の面積公式を使うと,
S=∫θ1θ212r2dθ=12∫θ1θ2a2θ2dθ=a2(θ23−θ13)6S=\displaystyle\int_{\theta_1}^{\theta_2}\dfrac{1}{2}r^2d\theta\\ =\dfrac{1}{2}\displaystyle\int_{\theta_1}^{\theta_2}a^2\theta^2d\theta\\ =\dfrac{a^2(\theta_2^3-\theta_1^3)}{6}S=∫θ1θ221r2dθ=21∫θ1θ2a2θ2dθ=6a2(θ23−θ13)
媒介変数表示
x=aθcosθ,y=aθsinθx=a\theta\cos\theta,y=a\theta\sin\thetax=aθcosθ,y=aθsinθ
は,アルキメデスの螺旋の媒介変数表示である。
導出極座標表示と xyxyxy 座標表示の間の関係式: x=rcosθ,y=rsinθx=r\cos\theta,y=r\sin\thetax=rcosθ,y=rsinθ より,x=aθcosθ,y=aθsinθx=a\theta\cos\theta,y=a\theta\sin\thetax=aθcosθ,y=aθsinθ という媒介変数表示が得られる。
直交座標表示
tan(x2+y2a)=yx\tan\left(\dfrac{\sqrt{x^2+y^2}}{a}\right)=\dfrac{y}{x}tan(ax2+y2)=xy
は,アルキメデスの螺旋の xyxyxy 直交座標表示である。
導出x=rcosθ,y=rsinθx=r\cos\theta,y=r\sin\thetax=rcosθ,y=rsinθ
より,x2+y2=r2x^2+y^2=r^2x2+y2=r2
r=x2+y2r=\sqrt{x^2+y^2}r=x2+y2
また tanθ=yx\tan\theta=\dfrac{y}{x}tanθ=xy
以上を tanra=tan(θ)\tan \dfrac{r}{a}=\tan (\theta)tanar=tan(θ) に代入すると
tan(x2+y2a)=yx\tan\left(\dfrac{\sqrt{x^2+y^2}}{a}\right)=\dfrac{y}{x}tan(ax2+y2)=xy
対数螺旋をフリーハンドで描くのは難しいですがアルキメデスの螺旋なら描きやすいです。
Tag:京大入試数学の良問と背景知識まとめ
この記事の監修者マスオ
東京大学大学院情報理工学系研究科修了/2014年にWebサイト『高校数学の美しい物語』を立ち上げ/著書累計 50,000部突破/「わかりやすいこと」と「ごまかさないこと」の両立を意識している。 →著者情報・書籍一覧を見る
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