『劇場支配人』あらすじと解説(モーツァルト)
目次
- 1 主な登場人物
- 2 『劇場支配人』の簡単なあらすじ
- 3 序曲~第6場:『劇場支配人』のあらすじ
- 4 第7場~:『劇場支配人』のあらすじ
- 5 その他の曲目一覧(目次)
『劇場支配人(Der Schauspieldirektor)』は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart/1756年-1791年)によって作曲されました。 オペラに分類されることも多いこの作品ですが、全10場の中で音楽が付けられた場所は4場しかありません。 「芝居の中に音楽が入っている」ような作品で、現在では芝居はカットされて音楽のみが演奏されることがしばしばです。
『劇場支配人』は、『フィガロの結婚』と同時期に作曲されました。 『フィガロの結婚』初演の3か月前に、この作品は初演されています。ヨーゼフ2世(神聖ローマ皇帝)が妹夫婦をもてなすために依頼されたもので、初演の場ではサリエリのオペラ『まずは音楽、次に言葉』も演奏されました。
この4年前のモーツァルトのオペラ『後宮からの逃走』もヨーゼフ2世の依頼で書かれています。 台本も、同じくゴットリープ・シュテファニーが担当しています。ここではモーツァルトのオペラ『劇場支配人』のあらすじを紹介したいと思います。
主な登場人物
登場人物詳細マダム・ヘルツ(ソプラノ)歌手マドモアゼル・ジルバークラング(ソプラノ)歌手ムッシュー・フォーゲルザング(テノール)歌手ブッフ(バス)喜劇役者その他、音楽外の場面では「セリフのみの俳優」が多く登場
『劇場支配人』の簡単なあらすじ
時間のない方のための簡単な「30秒あらすじ」 興行主のフランクが、芝居のオーディションを開催します。 そこに俳優や歌手が集まります。
それぞれが自分をアピールし、最後に皆が芸術についての意見を語り幕が下ります。
序曲~第6場:『劇場支配人』のあらすじ
フランク(興行主)がオーディションを開催する序曲が終わると、芝居がはじまります。
劇場支配人のフランクは、ザルツブルクでの興行の許可を得ます。 フランクはブッフ(喜劇役者)と興業の打ち合わせをし、やがてオーディションに移ります。
まずは俳優のオーディションがはじまるまずはアイラー(金持ちの銀行家)が「プファイル(アイラーお気に入りの女優)」を推薦します。 プファイルが続いて登場し、劇の一部を演じます。
続いてクローネ(女優)とヘルツ(俳優)が現れ芝居を演じて見せ、さらにフォーゲルサング(歌手)も現れブッフと劇中劇を演じます。
第7場~:『劇場支配人』のあらすじ
俳優のオーディションが終わると、歌手のオーディションに移ります。 ここから音楽が再び演奏され始めます。
マダム・ヘルツが心を込めて歌う歌手の一人目のオーディションは、マダム・ヘルツです。 ヘルツは「愛する人との別れ」を、その名の通り心を込めて歌います。(Da schlägt die Abschiedsstunde/別れの時の鐘は鳴り)
ヘルツ(Herz)はドイツ語で「心」の意味"Da schlägt die Abschiedsstunde"
ジルバークラングが軽やかに歌う続いてジルバークラングが現れ、その名の通りきらびやかな声で軽やかに歌います。(Bester Jüngling/若いあなた!)
ジルバークラング(Silberklang)は、ドイツ語でそれぞれ「Silber=銀」「Klang=音、響き」の意味です。"Bester Jüngling"
歌手2人が「私が一番よ!」と喧嘩を始めるフランク(興行主)は二人とも気に入りますが、二人は「私がプリマドンナよ!」と譲りません。
二人が喧嘩を始めたところに、フォーゲルサング(歌手)が「二人ともいいとこがあるよ!芸術家は他人をけなしたらダメ!」と割って入ります。
"Ich bin die erste Sängerin!/私がプリマドンナよ!"
それぞれが「芸術」を語り、幕が下りる最後にそれぞれが、「自分の芸術に対しての考え方」を以下のように述べます。
ジルバークラング「芸術家は一番になりたくて努力するから伸びるのよ!」 フォーゲルサング「芸術は調和が一番さ!」 マダム・ヘルツ「芸術家は個性を出さないと!」
そしてブッフ(喜劇役者)が「私の名前の最後にOをつけたらBuffo(喜劇)だ。私は歌えないけど、尊敬されるのさ。」としめて、幕は降ります。
"Jeder Künstler strebt nach Ehre"
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