エレクトレットコンデンサーマイクとは?原理や構造を理解しよう!
マイクには、ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2つに分かれていますが、エレクトレット素子を使用して電荷を保つコンデンサーマイクを、エレクトレットコンデンサーマイクと呼びます。
ECMとも略されていることが多く、一般的に小型で安価のマイクと言われることが多いです。
ただ、エレクトレットコンデンサーマイクは高音圧に耐えることができる非常に優れているマイクで、価格帯だけでなく40~50万円ほどするECMもあります。
このページでは、エレクトレットコンデンサーマイクがどんなマイクなのか、どのような用途に合っているのかをまとめていきます。
目次- エレクトレットコンデンサーマイクとは?
- エレクトレットコンデンサーマイクの仕組みや構造
- エレクトレットコンデンサーマイクの特徴
- 小型化しやすい
- 高音圧でも耐えられる
- エレクトレットコンデンサーマイクのデメリット
- 音質が低い
- ノイズが発生しやすい
- エレクトレットコンデンサーマイクの使い道
- スマホやICレコーダー
- ボーカル
- ワイヤレスマイク
- おすすめのエレクトレット型コンデンサーマイク
- SONY / ECM-PC60
- SONY / ECM-PCV80U
- TOA / WM-1220
- まとめ
エレクトレットコンデンサーマイクとは?
まずはエレクトレットコンデンサーマイクが、どんな仕組みなのか、また特徴やデメリットを解説していきます。
エレクトレットコンデンサーマイクの仕組みや構造冒頭にも記載しましたが、エレクトレットコンデンサーマイクは静電界を持つエレクトレット素子を使用して、必要な電気を供給しているコンデンサーマイクになります。
通常のコンデンサーマイクは、ダイアフラム(振動板)とバックプレート(固定極)の誘電板があり、直流電流から電気を供給することで、それぞれに正と負の電圧をかけることで通電しています。
そしてこの電圧により、音の空気振動から電気信号として取り出す仕組みになっています。
コンデンサーマイクとは?原理や仕組みをマスターしよう!マイクには大きく分けてダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類がありますが、その中でもコンデンサーマイクはとても感度が高く元の音のニュアンスを忠実に、繊細に捕らえることが出来ます。このページではそのコンデンサーマイクの原理や特徴についてまとめていきます。mike-guide.com一方でエレクトレットコンデンサーマイクは、すでにエレクトレットが静電気を帯びている状態のため、外部電圧の必要が無くマイク内部に電圧を与えることができます。
具体的には、固定極であるバックプレートにエレクトレット素子を使用することで、振動板を振動させた時に微小な電流が流れます。
この電流から発生した電圧を増幅することで、音声の電気信号を取り出しています。
エレクトレットコンデンサーマイクの特徴ここからは、エレクトレットコンデンサーマイクの特徴についてまとめていきます。
小型化しやすいエレクトレットコンデンサーマイクの最大の特徴は、小型化しやすいということです。
通常のコンデンサーマイクでは、外部電源が必要になるため、多少なりとも電子回路が複雑になります。
その一方で、エレクトレットコンデンサーマイクでは外部電源が無くても、エレクトレットにより電気を発生させることができます。
そのため、電子回路を簡単にすることができ、その分マイクの小型化もしやすいということになります。
高音圧でも耐えられる音の入力信号の最大値と最小値の差であるダイナミックレンジが高く、高音圧にも耐えることが出来るのも、エレクトレットコンデンサーマイクの特徴の一つです。
通常のコンデンサーマイクで使われることが多いのは、48Vのファンタム電源です。
ファンタム電源とは?コンデンサーマイクに必要な電源コンデンサーマイクを使う場合には必ず電源が必要になってきます。ファンタム電源は、コンデンサーマイクで使われることが多い電気で、XLR端子のマイクケーブルから電源を流しています。このページでは、ファンタム電源を知らない方に向けてどのように準備すれば良いのかを解説していきます。mike-guide.com一方でエレクトレットコンデンサーマイクでは、48Vよりも高い電圧をかけることができます。
そのため、ダイナミックレンジも高く音圧が高くても耐えることができます。
マイクのダイナミックレンジとは?そのマイクが拾う音の幅を表した数値マイク選びをする際に性能やスペックを見ていると、「ダイナミックレンジ」という項目があります。 このダイナミックレンジは、そのマイクが拾うことができる音の幅を表している性能です。 基本的には、ダイナミックレンジの値が高ければ高いほど、そのマイ...mike-guide.com エレクトレットコンデンサーマイクのデメリットエレクトレットコンデンサーマイクには、良い点もありつつデメリットも存在しています。
ただし、ここで紹介するのは、エレクトレットコンデンサーマイクとして名称を出して販売している製品に多い特徴であり、中には人気のモデルであっても実はエレクトレットタイプのものも多く、全てのエレクトレットコンデンサーマイクがこのデメリットを持っているわけでは無い点、ご理解ください。
音質が低い通常のコンデンサーマイクと比べると、エレクトレットコンデンサーマイクは音質が低くなりやすいです。
これは、一般的に販売されているエレクトレットコンデンサーマイクには無指向性が多く、様々な音を拾う分、音質が低くなりやすいです。
ただし、指向性による部分が大きいため、エレクトレットコンデンサーマイクでも単一指向性など使い道に合わせたものを選んだり、高級なものであれば通常のコンデンサーマイクよりも音質や感度は高いです。
マイクの指向性の種類を理解して最適なマイクの選び方をマスター!マイクには指向特性と呼ばれるどの方向からの音を拾いやすいか、という性能を持ち合わせています。マイクを選ぶときは、この指向特性を使い方に合わせて使い分ける必要があります。このページでは、指向性の種類や特徴、また使い方に合わせた指向性の選び方をまとめていますので、マイク選びの参考にしてください。mike-guide.com ノイズが発生しやすいエレクトレットコンデンサーマイクは、3.5mmのマイクジャック端子に繋いで使うタイプが多く、XLR端子やUSB端子などと比べるとノイズが発生しやすいです。
以下の記事でも、マイク端子によって音の違いが大きく異なるのが分かると思います。
マイクジャック端子の種類はどれがおすすめ?違い・比較まとめマイクを選ぶうえで接続する端子は最も重要な点の一つになりますが、この端子次第ではノイズや音質に影響があります。マイクの端子には大きく4つの種類があり、それぞれで使い方に合わせて最適なものを見つけていく必要があります。このページではマイクの使い方に最適な端子をまとめていきます。mike-guide.comただし、こちらもあくまでも端子の違いによるものであり、XLR端子のエレクトレットコンデンサーマイクなどであれば、他のコンデンサーマイクとの差は特に生じません。
エレクトレットコンデンサーマイクの使い道ここからは、エレクトレットコンデンサーマイクが良く使われることが多い用途について、まとめていきます。
スマホやICレコーダーエレクトレットコンデンサーマイクの最大の特徴である小型化しやすいことから、スマホやICレコーダー、ビデオカメラなどに使われていることが多いです。
例えば、スマホなどで通話をするときに使われている内蔵マイクでは、通常のマイクのように別電源を取って使うということは出来ませんので、エレクトレットコンデンサーマイクがとても優れています。
製品自体が小型であったり、マイク部分を大きく出来ないという場合には、エレクトレットコンデンサーマイクが使われやすいです。
ボーカルエレクトレットコンデンサーマイクにもピンからキリまでありますが、ボーカル用に使われていることも多いです。
ただし、あまりエレクトレットコンデンサーマイクと謳っている製品は少ないので、実際どの製品がエレクトレットタイプなのかを判断するのは非常に難しいです。
例えば、audio technicaで人気のAT2020は、ファンタム電源から電気を供給して使用するコンデンサーマイクですが、実はバックエレクトレット型というエレクトレット素子を使っています。
ワイヤレスマイクワイヤレスマイクはほとんどの場合、充電池や乾電池タイプであり、直接電源やケーブルに繋いで使うことはありません。
そのため、ワイヤレスタイプのマイクでも、エレクトレットコンデンサーマイクが使われています。
スポンサーリンクおすすめのエレクトレット型コンデンサーマイク
エレクトレットコンデンサーマイクがどんなものか分かってきたところで、最後におすすめのエレクトレットコンデンサーマイクをご紹介していきます。
ただし、エレクトレットコンデンサーマイクとして謳っている製品のみを載せております。
SONY / ECM-PC60SONYから発売されている全指向性パソコン用のエレクトレットコンデンサーマイクです。
3.5mmのマイクジャック端子に接続して使用するタイプで、クリップを使えばピンマイクとしても使うことができます。
2,000円前後なので非常に手ごろな価格ながら、しっかりと音を拾ってくれます。
ECM-PC60の購入 サウンドハウスで購入する 楽天で購入する Amazonで購入する Yahooで購入する SONY ECM-PC60ECM-PC60はSONYの全指向性パソコン用のコンデンサーマイクで、SkypeやWindows Liveなどのボイスチャットで使われることが多いです。 マイク本体は幅8mmとかなりコンパクトなサイズで、角度調節できるスタンドを使えば安定的...mike-guide.com SONY / ECM-PCV80UカラオケやYoutubeなどのストリーミング配信用にSONYが開発したのが、ECM-PCV80Uというエレクトレットコンデンサーマイクです。
USB Audio Boxと呼ばれる機器が付属しており、この機械を通してパソコンのUSB端子に接続して音声入力します。
また単一指向性なので、エレクトレットコンデンサーマイクの弱点である音質も問題ありません。
SONY ECM-PCV80Uの購入 サウンドハウスで購入する 楽天で購入する Amazonで購入する Yahooで購入する SONY ECM-PCV80UECM-PCV80UはSONY製のエレクトレットコンデンサーマイクです。付属のUSB Audio Boxを使うことで、PCのUSB端子よりデジタル伝送することができ、ノイズも少なくレイテンシー問題も解消することができる万能型のUSBコンデンサーマイクです。mike-guide.com TOA / WM-1220TOAから発売されているハンド型のワイヤレスマイクが、WM-1220です。
単一指向性タイプのエレクトレットコンデンサーマイクです。
800MHz帯に対応しており、単三乾電池もしくは充電池を入れて使うことができます。
TOA WM-1220の購入 サウンドハウスで購入する 楽天で購入する Amazonで購入する Yahooで購入する TOA WM-1220TOAから発売されているWM-1220は、ハンド型のワイヤレスマイクで単3形電池1本で駆動できるお手頃なマイクです。 持ち手の部分はプラスチック製となっていますが、特殊なコーティングにより滑りにくくなっており、抗菌処理もされています。 チャ...mike-guide.com スポンサーリンクまとめ
このページでは、エレクトレットコンデンサーマイクについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
エレクトレットコンデンサーマイクは、エレクトレット素子を使ったコンデンサーマイクで、より高い音圧にも耐えられる特徴があります。
世の中でも多くのものにエレクトレットコンデンサーマイクが使われており、人気の高いコンデンサーマイクはこのエレクトレットタイプ仕様のものが多いです。
ECMというと安価で小さい、音質が悪いというイメージが付いてしまっていますが、実は様々な部分で使われているマイクだったのです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!