「母が出産しました。僕の子どもです」なぜ息子との性交を回避できなかったのか…背景にある、妻は息子を産む道具とみなしていた医師の夫の存在
教養・カルチャー 2025.07.17 近親性交 語られざる家族の闇- #1
- #2
- #3
- #4
犯罪加害者家族の支援を手掛ける特定非営利活動法人「World Open Hear」の理事長・阿部恭子さん。彼女が相談を受けていた家族の息子から驚きの電話を受ける。母が彼の子を妊娠したというのだ。そしてその事実を父も当たり前のように受け入れているという。
書籍『近親性交 語られざる家族の闇』より一部を抜粋・再構成し、家族の実像を明らかにする。
435 阿部恭子 SHARE Twitter Facebook LINE はてなブックマーク URLコピーURLをコピーしました 近親性交 語られざる家族の闇 #2母が出産しました
頻繁にかかって来ていた恵理子からの電話が途絶えてから、1年が過ぎた頃、突然、悠馬から電話があった。 「阿部先生、どうか驚かないで聞いて下さい……」
悠馬のかつてない慎重な話し方に、私の頭には、恵理子が自殺したのではないかという不安が過った。 ところが、 「母が出産しました……。僕の子どもです……」
私は言葉を失った。 その後、恵理子は悠馬を追いかけ回すことはなくなったが、「死にたい」と頻繁にメールを送ってくるようになっていたという。
「このままだと、僕は殺されると思いました……。母がひとりで死ねるはずはないんです……。僕を必ず道連れにするはずだって……」
悠馬の声は震えていた。悠馬が感じた恐怖は、母と連れ添ってきた息子でなければわからないものなのかもしれない。 「僕は医師なので、命を救うのが使命です。死なれるくらいなら、命を授けようと思ったんです」
すべての画像を見る悠馬は母親を受け入れ、恵理子は妊娠したのだった。高齢出産や遺伝学上のリスクは承知の上だった。 父親は知っているのかと尋ねると、母親との関係について、既に父親に相談済みだという。
父親にすべてを打ち明けても、父親は全く動揺しなかったというが、これほどの異常事態に、驚きもしないとは到底考えられない……。私は恵理子から聞いた夫の話を思い出し、もしかして、夫も母親と同じことをしていたのではないかと疑った。
次のページ 父親であり、社会的には兄に- 1
- 2
- 3
- 4
関連記事
- 教養・カルチャー 2025.07.16 「ずっとしてるんです。ちょうどあの子が、声変わりしたくらいから……」14歳から息子と性行為をし続けた母の告白…息子の彼女に藁人形を送りつけて 近親性交 語られざる家族の闇 #1
- 教養・カルチャー 2025.07.18 父と兄、二人からの性暴力に遭い妊娠するもどちらの子かわからない…幼少期から暴力で支配された名家の姉妹の苦悩「これ以上父に汚されたくない」 近親性交 語られざる家族の闇 #3
- 教養・カルチャー 2025.07.18 実父の子どもを5人出産した29歳女性による尊属殺人が刑法に及ぼしたもの「愛情を利用」「社会的な劣等感のストレスの捌け口」…近親性交の闇 近親性交 語られざる家族の闇 #4
- 教養・カルチャー 2025.07.01 「私の育て方が悪かった」「被害者に対するセカンドレイプだ」会見で涙の謝罪をした女性俳優、夫擁護のSNSが非難された芸人妻…性犯罪の加害者家族が負う強烈な痛み 性犯罪と「加害者家族」#1
- 恋愛・結婚 2025.01.18 「体を触られたりとかキスだとか、あんまり嫌じゃない」リクルートスーツで現れた処女風俗嬢・カオルの特殊な“事情” 風俗嬢の事情 #3
- ニュース 2025.03.16 「4歳から手なずけた」実の娘や養女らを性的暴行した動画をチャットで共有した父親らを逮捕…子どもを性犯罪から守るには?
会員限定記事(無料)
- ビジネス 2026.02.24 〈ファミレス「1000円の壁」崩壊〉庶民の味方からハレの日の食事へ…大手3社それぞれの戦略、ロイホ高単価・ガスト転換・サイゼ高回転
- エンタメ 2025.10.25 〈16年ぶりのオアシス来日〉全米ツアー中に起こったノエル・ギャラガー失踪劇の真相「お前らが持っているものをすべて出せないんだったら、俺はやりたくない」
- 教養・カルチャー 2026.03.08 男子はスポーツ選手、女子は看護師・保育士…中学生のなりたい職業からわかる、夢を大きく持つことを求められる男子と「現実的」に考えることを奨励される女子 なぜ「地方女子」は呪縛になるのか #5
- エンタメ 2025.10.22 ゴダイゴの名曲が変えたメーテルと鉄郎のラストシーンとは? 主題歌『銀河鉄道999(The Galaxy Express 999)』に託されたメッセージ
- 教養・カルチャー 2026.03.07 「難関大学」を回避する/させられる女子たち…男子は浪人を選ぶのに、女子はランクを下げる傾向となる頑固なジェンダートラック なぜ「地方女子」は呪縛になるのか #4
- エンタメ 2025.10.16 加藤和彦が生み出した『帰ってきたヨッパライ』、なぜたった50枚から280万枚売れたのか? 「自転車で15分」の出会いから生まれたナンセンス曲の真実