だからアナタに殺されたい。(100/114)
だからアナタに殺されたい。 16.アナタを縛る契約 「…エ、エレノア」 「ん、ロ、ゼル…」 甘い吐息と甘い快楽。 甘い夢にゆっくりと溺れていく。 このまま、死んでしまってもいい。 …本当に? 瞳を閉じて、全てでローゼルを感じていた私だったが、その中で少しずつ、ゆっくりと理性が働き始めた。 このまま欲望に身を任せ、血を吸い続ければ、ローゼルが死んでしまう。 私は彼の死を望んでいない。 気がつけば、私はローゼルからゆっくりと口を離していた。 「…やめちゃうんですか?」 離れた私を見て、名残惜しそうにローゼルがこちらに視線を向ける。 そんなローゼルに、私は気恥ずかしそうに小さく笑った。 「…ありがとう、ローゼル。もう大丈夫だから」 「本当ですか?」 「本当よ」 まだして欲しそうなローゼルの瞳に、困ったように眉を下げる。 それからじんわりと暖かい熱が胸いっぱいに広がった。 これは彼を捕食対象として求めるあの熱とは違う。 彼を愛おしいと思う熱だ。 前へ < 100 / 114 > 次へ 表紙・目次-
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