Wolf Tooth「CTRL Pedal」ファーストインプレッション
Wolf Tooth「CTRL Pedal」ファーストインプレッション 2026 3/09 購入報告 Wolf Tooth 2026年3月9日 6819viewこの記事は約 9分で読めます。
Wolf Toothが初めて作ったビンディングペダル(3種同時発売)の一つ、「CTRL Pedal」を購入しました。踏み面の広い、SPD互換ペダルです。
目次購入まで
まずは購入までの経緯を書いていきます。
こだわり続けたXTR両面ペダル私は2013年頃から一貫してブルベでSPDペダルを使ってきました。必ずチェックポイントで「歩行」が生じるブルベにおいては、SPD-SLのようなロードペダルよりも、SPDの方が都合が良かったからです。
その中でも一番長く使っているのが、シマノの最高峰・XTRの両面クリート付きペダル。
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「低いスタックハイト」「両面でキャッチ可能なクリート」「もがいても外れないが外したい時は弱い力で外せる」等々、機能的な部分では何の不満もありません。
XTRペダルの不満点そんな素敵なXTRペダルですが、1点だけ不満があります。
それは、「ブルベで1000kmを超えると足裏が痺れる&痛くなる」ことです。具体的には、足の指がだんだんと痺れてきて痛みも発生。これがキツくなるとペダリングができなくなり、そこでゲームオーバーになります。
良いペダルなんですが、ボディが大変小さく、シューズの裏面との接触面積が少ない。人によっては「点で押されているように感じる」とも言われます。
私個人としてはそこまで「点で押されている」感覚はないんですが、最終的に足裏のしびれが生じるということは、多分この接触面積の少なさが効いているのでしょう。
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そんなわけで、自らのボトルネックである足裏の痛みをどうにかしたいと常々考えています。
一時期はフラットペダルも試してみましたが、あれはあれで意図しないタイミングで踏み外してしまうなどの事件が起きるので、結局XTRペダルに戻りました。
Wolf Toothから踏み面の広いペダルが登場さて、そんな悩みを持つ私が注目したのがこちらの新製品です。
バイクプラス SPDなのに、面で踏める。Wolftooth DEL Gravelペダル実走レビュー SPDなのに“面で踏める”安定感。Wolftooth DEL Gravelを実際に使って感じた踏み味、軽さ、Qファクター調整のしやすさを詳しくレビューします。昨年末に発売された、Wolf Toothのビンディングペダル。「CTRL」「ALT」「DEL」の3種類が同時発売となりましたが、これはパソコンの再起動コマンドですね。「ビンディングペダルを再起動する」ってことなんでしょうか。記事で取り上げられていたのは片面SPD互換の「DEL」でしたが、シマノのSPDペダルよりも随分踏み面が広そう。
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そして、「CTRL」は更に踏み面が広く、両面SPD互換。
SPD互換ペダルの多くは私が使っているXTRペダルよりもスタックハイトが高いものばかりなんですが、どうもこのWolf ToothのペダルはXTR並に薄いとの情報も。それでいて踏み面が広いのであれば、足裏の痛みを減らす決定打になる可能性があります。
価格は33000円とXTRペダルを超える値段ですが、まだ見ぬ理想郷を求めて買ってみることにしました。
Wolf Tooth「CTRL Pedal」
Wolf Tooth「CTRLペダル」のファーストインプレッションです。
想定用途はブルベで、1000km超の走行を想定。これまでの使用距離はまだ40km程度です。
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パッケージ昨今のアメリカメーカーらしく、再生材料っぽい箱に入ってきます。パッケージには、キーボードを意識したと思われる「CTRL」の文字。
開封。ペダルのマニュアルのQRコードが書かれています。紙のマニュアルは入っていません。
ペダル本体。高級感があります。
中身は、ペダル本体と純正クリートのみ。
左がシマノのシングルリリースクリート(SM-SH51)、右がWolf Toothの純正クリート。似てはいますが、若干形が異なります。そして、2026年3月現在ではWolf Toothのクリートの単品販売は日本では行われていません。
重量公称328gで、実測327g。ほぼピタリ賞。
あわせて読みたい SHIMANO「XTR PD-M9200」購入 シマノのSPDペダルの最高峰・XTRグレードの「PD-M9200」を購入しました。 購入まで まずは購入までの流れから。 10年以上使い続けてきたXTRペダル 私はブルベではSPDを…XTRペダルの最新作であるPD-M9200は実測321gあったので、ほぼ変わらないですね。
サイズで見るとだいぶCTRLペダルのほうが大きいのですが、そこはWolf Tooth。軽く仕上がっています。
接触面積の広さなんといってもこのペダルの特徴は踏み面の広さ。専門用語では「プラットフォーム面積」などと呼ぶそうです。
シューズの裏面と接触する部分の面積を黄色い線で囲ってみました。かなり違うことが分かります。
Wolf Toothのサイトに掲載された数値では、プラットフォーム面積は以下であるそうです。
製品プラットフォーム面積重量SHIMANO「PD-M9200」144mm2316gSHIMANO「PD-M9220」※ケージ付きペダル883mm2439gWolf Tooth「CTRL」941mm2328gケージなしのPD-M9200に比べて約6倍のプラットフォーム面積。ケージありのPD-M9220とプラットフォーム面積はあまり変わりませんが、重量は100g以上軽い。
「重くないのに接触面積は多い」というのが、CTRLペダルということになります。
試しに新し目のSPDシューズ「XC102」と合わせてみた図。しっかりペダルとシューズが広い面で接触していることが分かります。
ただ、だいぶ古く靴底がすり減ったシューズと組み合わせると、この通り全く接触しません。こうなると踏み面が広い意味が全く無いので、ある程度靴底がすり減っていないシューズと組み合わせる必要はあるでしょう。
スタックハイトの低さ接触面積の広さと並んで特筆すべきは、このペダルのスタックハイトの低さ。つまり、とても薄い。
あわせて読みたい 【調査】SPD(互換含む)ペダルのスタックハイト SPD(互換含む)ペダルのスタックハイトについて調査しました。色々とクセのある仕様なので、後からハマった人のために書き残しておきます。 他のMTB用やロード用まで話を…以前、互換も含めてSPDペダルのスタックハイトを調査したことがありましたが、一番薄いのは本家・シマノのXTRグレード。その中でも、両面ケージなしモデルが一番薄いという結果でした。つまり、私がずっと使っているペダルは一番薄いものだったわけです。
そして、シマノ以外が販売している「SPD互換」ペダルは相当スタックハイトが高いことが多く、こういったペダルに交換するとサドルを上げなければなりませんでした。
では、Wolf Toothのペダルはどうか? 「薄い」という前評判は聞いていましたが、数字で見ないと納得が出来ません。
XTRペダルの軸部分の厚み CTRLペダルの軸部分の厚み軸部分の厚みをノギスで計測してみると、XTRが16.96mmに対して、CTRLペダルは15.05mm。なんと、1.95mmもCTRLペダルのほうが薄いという結果になりました。
スタックハイトに使われる厚みは「踏み面~軸」なので、この部分の厚みを半分にする必要があります。XTRが約8.5mm、CTRLペダルが7.5mm。約1mmもCTRLペダルのほうがスタックハイトが小さいことになります。
SPD互換ペダルでXTRペダルよりもスタックハイトが低いというものは記憶にないので、(証拠はありませんが)恐らく初めてのことなんじゃないでしょうか? スタックハイトが大きいと補正が難しいですが、小さい分には1mmのシムを入れれば問題ありません。
Qファクターの変更このペダルはQファクターを3段階に変更できるのも売りの一つ。
販売時は通常のSPDペダルと同じ55mmですが、分解することで51mmと59mmにも変更可能です。私は普段から55mmで乗っているのでそのまま。
取付GE-110に取り付けてみました。
バネの強さは最弱に設定。シマノのSPDペダルとはプラス・マイナスの配置が逆ですが、設定方法は同じ。反時計回りに回すとステップアウトが緩くなり、時計回りに回すとステップアウトがキツくなります。
実走さて、いよいよ実走です。
シマノSPDクリートでのテスト シマノ(SHIMANO) SM-SH51 SPD クリートシングルモード クリートナットなし ISMSH51J created by Rinker シマノ(SHIMANO) ¥1,665 (2026/04/03 22:21:30時点 Amazon調べ-詳細)- Amazon
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まずは元々シューズに付いていたシマノ純正のSPDクリート(SM-SH51)でテスト。
ステップインは良好。そしてペダリングを始めると、確かに足裏が広い面積のものを踏んでいる感触があります。スタックハイトが1mm減っているのでサドルが少し低く感じますが、これくらいなら慣れの問題でなんとかなりそう……と思ったのですが。
信号で停まってビンディングを外そうと思ったら外れない。なんとか右足は外れたのでコケませんでしたが焦りました。家で試した時は問題なく外せたのに、何故……?
そう思って停止状態でテストをしてみると、「ペダルの位置が下死点にある時に外れなくなる」ということが分かりました。それ以外の位置だとちゃんと外れるんですが、下死点ではいくら足首を捻っても外れません。恐らくクリート形状の微妙な違いで外れないのでしょう。
もう一つ困ったのが、「バネを最弱にしても外す際に力が必要」なこと。XTRペダルを中くらいの設定にしたときと同じくらいでしょうか。私はXTRペダルでもかなりバネを緩くしているので、ちょっとこれはイヤ。
なぜイヤなのかと言えば、膝や足首の故障の原因になるからです。ビンディングを外す際には「足をひねる」という不自然な動作をします。1時間で終わるレースならばクリートは1回も外さないかもしれませんが、ブルベでは信号停止の際に何百回とクリートを外します。1回1回の外す際のダメージが蓄積されると、割と馬鹿にならないのです。
Wolf ToothクリートでのテストWolf Toothには純正のクリートがあります。「SPD互換」と言いながらシマノのクリートで問題が出るのは頂けませんが、純正のクリートで問題が出なければひとまず品質には問題がないと言えるはず。
ということで、Wolf Toothのクリートでもテストしてみました。
「下死点で外れない」問題は、こちらのクリートだと起こりません。そこはさすが専用クリート。
しかし、「ビンディングを外す際に力が必要」という点に関しては変わらず。XTRペダルのあのスムーズなリリースには遠く及びませんでした。
まとめ
Wolf Tooth「CTRLペダル」のファーストインプレッションでした。
細かいところまでこだわって作られた良いペダルだと思います。可変Qファクター、低いスタックハイト、広い踏み面。従来のSPDペダルを更に進化させようとしたことは良く分かりました。シマノ純正ではない、「互換SPDペダル」としては最も完成度が高いと言えそうです。
ただ、唯一「ビンディングを外す」動作に対してもう少し煮詰めてほしかったと思います。元々、グラベルレースやトレイルライドのために作られたもののようなので、「ビンディングを外す」頻度はそれほど多くない前提なのかもしれません。
踏み面が広くなったことで足裏の痛みは1000kmを超えても出なそうですが、2-300kmくらいで膝に痛みが出そうです。残念ながら、私の中では「ブルベにはちょっと向かない」という結論になりました。
Wolf Tooth公式サイトより引用ここまで分解できるようなので、「弱めのバネ」が補修パーツとして出てきたら私の用途でも使えそうですね。メーカーにリクエストしてみようと思います。
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著者情報
年齢: 41歳(執筆時)身長: 176cm / 体重: 82kg自転車歴: 2009年~年間走行距離: 10000~15000kmライドスタイル: ロングライド, ブルベ, ファストラン, 通勤普段乗る自転車: GHISALLO GE-110(カーボン), QUARK ロードバイク(スチール)私のベスト自転車: LAPIERRE XELIUS(カーボン)
# 乗り手の体格や用途によって同じパーツでも評価は変わると考えているため、参考情報として掲載しています。# 掲載項目は、road.ccを参考にさせていただきました。# これまでに著者が乗ってきたスポーツ自転車の履歴はこちらの記事にまとめています。
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