再び、熱血しげちゃんがいく、5
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PANORAMA STORIES

再び、熱血しげちゃんがいく、5 Posted on 2026/03/07 辻 仁成 作家 パリ

おつかれさまです。 今日は、スペインから出版の依頼が舞い込みまして、大変、気分がいいんですが、「晴れている時に雨を思う」の精神で、浮かれないように、気を引き締めました。 あはは。 ということで、小説って、15年も前に書いたものが、静かに、世界に広がっていて、なんとも不思議なものですね。自分の歩いた後に、小さな道が出来ている感じが、嬉しいです。発売は全世界だそうで、南米でも読まれそう。スペイン語圏では4冊目になります。 ☆ さて、熱血しげちゃん。動きがありました。ZOOM会議をやったんです。 一時期、元気がなかったしげちゃんでしたが、御覧ください。 ZOOM画面を通してみる感じでは、元気になりつつあるようです。

彼は、ぼくとは違って、「敵がいない」んですよ。笑。そこがぼくの一番生きにくいところで、ぼくははっきりと言い過ぎる癖があるし、自説を曲げないので、敵ばかり増えていきます。 久しぶりにラインとかみると、もう、みんな過去の人たちだったりするし、たぶん、ラインの70%は、もはや、だれか、わかりません。 先日、元ツイッターのフォロー中の人を眺めたんですが、10年ぶりくらいのことで、そうしたら、フォロー外されている人がたくさん。友だちだった人からも、外されていたので、負けじと、こちらも外したんですが、ああいうの、後でやるの、悔しいですね。人徳がないのが、よくわかる、父ちゃん周辺です。 それに比べ、しげちゃんは、マジで、しげちゃんを守りたいという人間しかいないんです。人徳です。マジでまじめで人を裏切らない人間だから、モテるんです。本当です。 「あちし、やっぱり、観光業って、一番困っている人たちにこそ、役目があると思っているんです、あちし」 わたしと発音できないので、今日も、あちし、だったんですが、それ以前に、ぼく、じゃだめなのか、と問いたい。 「辻さん、介護が必要な高齢者の人だって、海に行きたいじゃないですか? そして、シラス丼を食べたいじゃないですか、あちしの原点はそこなんです」 しげちゃんの会社の売りが『介護の必要な人たちのためのシラス丼ツアー』だったんですね。それが先の大阪万博の高齢者ツアー成功へと続くんですから、えらいですよ。ご高齢の方がにも、生きている間になんとか楽しい時間を作りたい、とボランティアの方々とこういうツアーをたくさん計画されてきたんです。そしてしげちゃん、もともとは大手ツーリスト会社に所属していたんですって。 「でも、辻さん、今年は、企業向けのツアーを企画していこうと思っています」 「いいね。それはどんな」 「会社が海外旅行をして、社員たちがそこで勉強できるような旅をするんです」 「それ、素晴らしいじゃないか」 「もう、スタートしているんです。先日、モンゴルにいきました。みんなで、モンゴルで相撲をやったんです」  しげちゃんは旅行業に風穴を開けたいんですが、その発想は面白いです。コロナ禍の時に、家から出られない皆さんをベルサイユ宮殿に連れて行きたいと考え、ぼくを案内役にして、ベルサイユ宮殿オンラインツアーをやって、15000人を幸せにさせたあの伝説の男です。 ぼくのアートカレッジも、そこに発想の原点があります。 「あちし、不可能はないんです」 「おお、いきなり、ナポレオンと肩並べたね」 「いや、あちし、まだまだです」 「わかってるよ」

御覧ください。 しげちゃんはもとボクサーなんですよ。前にも見せましたが、もう一度、見てください、攻めている方がしげちゃんなんです。 右側の、唇尖らせている男です。 やる気、熱血だらけです。 彼は社長なんですが、一応、このツアーの引率もやります。小悪強いですよね? パリも物騒ですから、初めての人は、しげちゃんがいるだけで、最強のボディーガードを連れて歩ける、連れて? あはは。

「ところで、ぼくのリヨンでの個展にあわせてのツアーどんな感じで進行中?」 「はい、ホテルはだいたい、抑えました」 彼がおさえたホテルは川沿いのぼくが前に何度か泊ったことのある、かなりいい感じの4つ☆(?)ホテルだったので、さすが、と思いました。 「いいね。実は、昨日、リヨンの個展主催者さんと話をしたんだけれど、ものすごく、期待していたよ、このツアー」 「そうですか、それはあちしも嬉しいです」 「着々と進んでいるんだよね?でも、こういう時代だから、飛行機とか宿とか、ツアーじゃないと難しいかもしれないから、逆に皆さん、安心かもね」 「そうなんです。自分たちのルートで安全に行けるようにサポートしたいです。旅慣れてない皆さんに余計な不安を持たせないように、あちし、しげが、がんばります」 「おおお、それは頼もしい。パリ市内も、自分がおともをしますので」 なんか、しげちゃんがシルベスター・スタローンに見えてきた。ロッキーしげ、そうだ、ロッキーしげという芸名で再スタートしようよ、しげちゃん! 「ロッキーですか?」 「みんなに安心感与えよう」 ・・・心強いですよね。顔は優しいし、元ボクサーですから、・・・。 「とにかく、ただのツアーじゃなく、何か、人生の学習ができるような、意味を残せるようなツアーを計画したいと思っています」 「発売とか決まったの?」 「今、LPを作っています。(1ページ完結のサイト)」 「ほー、いいね」 「はい、あちし、がんばります!」 じゃあ、しげちゃん、一緒に、えいえいおーをしましょう。 「えいえいおー」

はい、父ちゃんからのお知らせは、 3月18日に、エッセイ集「キッチンとマルシェのあいだ」光文社。 3月30日に、何かが起こる。 8月5日から三越日本橋本店特選画廊A全面で「辻仁成展、鏡花水月」。 9月4日、小説「泡」、集英社。 10月、パリ、アートフェア出展。 11月5日から22日まで、リヨンでの個展。会場の住所や、画廊連絡先については、また後日、ここで発表します。 11月、7か8日、パリでのライブ、予定、現在交渉中。それにあわせたツアーをしげちゃんが計画中です。 ☆ そして、父ちゃんが校長をつとめる「帝京×パリ、オンラインアートカレッジ」のHPはこちらです。ええと、締め切りが15日までと迫っております。 ☟

Posted by 辻 仁成

辻 仁成

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Hitonari Tsuji 作家、画家、旅人。パリ在住。パリで毎年個展開催中。1997年には「海峡の光」で芥川賞を受賞。1999年に「白仏」でフランスの代表的な文学賞「フェミナ賞・外国小説賞」を日本人として唯一受賞。愛犬の名前は、三四郎。

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