「マフラー交換」の基本手順を解説。バイクカスタムの定番中の定番
交換率が非常に高いマフラー。ほとんどの人にとって生涯1〜2回も交換すればいいほうで、何となく装着できたら問題ないと判断している人も多いのでは? しかし、最初で最後になるかもしれないからこそ、しっかり準備をしたい。
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頻繁に交換しないからこそ慎重・確実な作業を心がけたい
カスタムをするにあたって、誰もが最初から豊富な整備・作業経験があるわけではない。初めて触れるパーツであれば不明なことも多いし、マニュアルに記載されていない注意点が存在することもある。そこで取り付けにあたっての注意点をあらためて解説していきたい。
まずはカスタムの定番中の定番であるマフラー交換だ。今回はストライカーブランドを展開するカラーズインターナショナルが運営するストライカーワークスで実際に装着してもらい、同店・鈴木店長に注意点を聞いた。
「今どきのマフラーは精度が高く、かつてのようにこじったり無理にハメ込むといった作業は皆無。マニュアルに従って取り付ければ大きな問題はありません。しかしマフラーは『何となく装着できてしまうパーツ』でもあり、気が付いたらトラブルを誘発していることもあるんです。とくに気を付けたいのがクリアランス。今のマフラーは接触しないよう作られていますので、各部をチェックしながら慎重に作業してください。昔のマフラーならともかく、接触していたら作業に間違いがあります」
マフラーの交換前に確認すること社外マフラーはパッケージを開ければすぐ装着できるわけではない。純正マフラーを取り外す必要がある。締結ボルトを外すために工具を用意しよう。ZRX1200ダエグだと必要なのが12mmレンチで、可能ならソケットタイプか、ソケット自体の首振りが可能なモノを用意すること。
[使用工具]一番上のレンチはサイレンサーバンドの締結用で14-17mm。その下がフランジ部分用の10mmレンチ。一番下はパイプ同士を固定するスプリング用フックとなる。なお狭い場所での作業となるため1/4sq.サイズソケットが有効だ [あると便利]スズキ車など一部の車種はフランジ固定にネジ式を採用していることがある。そのためレンチタイプのソケットも用意しておきたい ノーマルマフラーを外そう社外マフラーは純正マフラーと交換するので、純正マフラーを取り外さなければならない。純正マフラーは軽くても10kgを超えることが多いので重さに注意して作業しよう。
あるとうれしいのがメンテナンススタンド。車体を固定できると安定することと、マフラーの角度などをチェックする際、車体が水平だと視認しやすいのが理由だ狭い場所にレイアウトされることが多いマフラーだが、エキゾーストパイプが固定しているため他パーツに触れて損傷させる可能性もある。周辺は養生してから作業したい
高年式車は純正マフラーに排気デバイスやO2センサーが設けられている。この着脱も忘れないように。とくにO2センサーは車体側のカプラーを外すと断線防止になる
社外品のマフラーを装着するこちらが今回取り付けるストライカーのチタンフルエキゾースト。購入後には必ず内包物がマニュアルどおりにそろっているかもチェックしよう。一つでも欠けていると装着は不可能だ
マフラーの取り付けまずはマフラーを構成するパイプを取り付ける作業。エンジン下部やパイプ同士の間といった狭い場所での作業が強いられるので、手元にライトなどを用意し、視認しながら着実に作業を進めよう。
排気漏れ防止のためフランジに装着されているガスケットの新品を用意しよう。つぶれて密着する性格上、再利用は不可。エンジン側に固着している場合もあるので取り外しを忘れずに
パイプを取り付ける際、パイプの端がエンジンのポートに対してまっすぐあたることを確認してフランジで留めること。斜めに取り付けると排気漏れの原因になってしまう [ガスケットを固定するには?]ガスケットはエンジンのポートに入れてパイプで挟む形になるが、ポロポロ落ちて作業がはかどらないこともある。900度まで対応するブレーキ用耐熱グリスをごく少量塗り、一時的に張り付けると脱落を防ぎやすいパイプを固定させるフランジを押さえるようにしてボルトを締結させる。マフラーに限らないが、パーツ取り付け時はいきなり最初からボルトを全部締めず、まず仮どめにしておく
[固着防止にも気をつける]フランジ部分のボルトは高温になるため酸化=サビやすい。二度と取り外さないならともかく、今後のことを考えるとサビないようスレッドコンパウンドをごく少量だけ塗布したい パイプは中心側2本から外側2本を取り付けていくと作業しやすい。狭い場所の作業になるが、落ち着いて着実に作業しよう パイプ同士のハメ込み大昔のマフラーはともかく、最近のマフラーはボルトで固定するのではなくパイプ同士をハメ込んでからスプリングで固定する。そのため容易に連結できるのだが、逆にどうにでも連結できるようになったため、位置関係には注意を払いながら作業を進めよう。
スプリングで締結する関係からパイプにはフックが設けられている。このフックの位置をチェックしよう。フック同士がズレていればパイプもズレている証拠だ
スプリングだが、最初に紹介したスプリング用フックがなければ6角レンチでも代用可能。レンチのほうがまっすぐ引けるため、作業しやすいことも スプリングで締結後、各部に干渉がないかを必ずチェックすること。とくにエンジン下部は確認しにくい反面、オイルパンやフィンと接触することも多いのだ 各部に干渉がないことを確認して、ここで初めてフランジ側のボルトから本締めすること。最初にしっかり締めてしまうと修正できなくなるからだ [一度離れてチェックする]本締め前に一度離れて全体を見てみよう。角度などに違和感を感じたら、パイプがズレている可能性が大きい。近くで見て気付かないことも、離れて見ると気付くことがある 社外品のマフラーは付属品もチェックストライカー製はマフラーの角度が変わるため、タンデムステップをズラすためのステーが付属する。角度などが変わればこういった処理も必要になるが、場合によっては別売りのこともあるので、購入時に必要になるモノをチェックしたい。
周辺パーツと干渉しないことを確認し、フランジやサイレンサー側のボルトを本締めしたらマフラー交換そのものの作業は完了だ。ただし、エンジン始動前に次の作業を行なおう マフラー交換後のアフターフォローパーツの取り付けは装着すれば終わりではない。実は取り付け作業とは別に最終的な作業も行なっておきたいのだ。それをここでは紹介する。
始動前にはパーツクリーナーで表面の油分を拭き取って除去する。チタン製はとくに油が残ると熱で焼け、色ムラになるためだ。手の脂分にも注意したい 最初の始動時、エンド部をふさいでみよう。排気漏れがあるとフランジ側からボッボッと音が発生する。音がなければようやく完了だ 取材協力ストライカーワークス 住所神奈川県横浜市都筑区桜並木5-7 電話番号045-949-1347 WEBサイトhttps://www.striker-works.com 2019年10月11日O2センサーZRX1200ダエグエンジンガスケットストライカーワークスフランジマフラー交換取り付け排気デバイス排気漏れ純正