「月見」の有名俳句40選★秋の夜空に映える「名月」を愛でよう
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「花見」「雪見」そして「月見」・・・ 日本人は平安時代より貴族の風流な遊びとしてその季節の自然の美を愛でる風習がありました。 時代が下ってそれが庶民にも伝わり今にいたります。 私は食い気がまさっているので、月見といえば「月見団子」なのですが、秋の月は不思議と光が強いような不思議な感じがします。 そして、十五夜には月うさぎを探してみたりして・・・ 楽しみ方は人それぞれですね。大勢でお酒を交わしながらにぎやかに、静かに美酒とともに名月を楽しむなどなど。 空気の澄んだ秋の夜空の美しさは、明るく照らす「月」をいっそう引き立てます。 今回はそんな「月」を題材にした俳句をご紹介します。
スポンサーリンク目次
- 1 「月見」の俳句
- 1.1 (1)松尾芭蕉の「月見」の俳句
- 1.2 (2)与謝蕪村の「月見」の俳句
- 1.3 (3)小林一茶の「月見」の俳句
- 1.4 (4)正岡子規の「月見」の俳句
- 1.5 (5)高浜虚子の「月見」の俳句
- 1.6 (6)水原秋櫻子の「月見」の俳句
- 1.7 (7)山口青邨の「月見」の俳句
「月見」の俳句
「月見」を中心に「秋の月」に関する俳句を集めました。 「月見」は江戸時代にもあったので、三代俳諧師もたくさん月の俳句を作りました。特に、旅に生きた芭蕉は、素晴らしい月の名句を残していますよ。 「更科日記(さらしなにっき)」の旅などは「名月」を愛でるための旅でしたから。
(1)松尾芭蕉の「月見」の俳句松尾芭蕉といえば、俳句界の超ビッグネームですね。 彼は多くの旅に出て、その紀行文残しています。 芭蕉については⇒★こちらを♪ 名月や 池をめぐりて夜もすがら ↑ 芭蕉の月の俳句と言えばコレです! 数々の名句を残した芭蕉ですが、その代表作の1つとして挙げられます。 この俳句は、こちらの記事で少ししっかり掘り下げていますのでご一緒にどうぞ⇒★芭蕉の名月といえばこの名句! あさむつや 月見の旅の 明け離れ けふの今宵 寝る時もなき 月見哉 寺に寝て まこと顔なる 月見哉 月見する 座に美しき 顔もなし 雲をりをり 人を休むる 月見哉
スポンサーリンク (2)与謝蕪村の「月見」の俳句与謝蕪村(よさぶそん)は俳諧師だっただけでなく「俳画」の創始者で、画家としても活動していました。そのせいか、写実的で絵画的な発句を得意としたのです。 蕪村の俳句は、情景が目に浮かぶような感じがします。 月の宴 秋津が聲の 高きかな 身の闇の 頭巾も通る 月見かな 五六升 芋煮る坊の 月見かな
(3)小林一茶の「月見」の俳句小林一茶(こばやしいっさ)は、江戸時代後期に、長野県の農家の長男として生まれました。継母や異母弟と折り合いが悪く、15歳で江戸へ奉公に出ています。 25歳のころから俳諧を学び、39歳のとき、病に倒れた父の看病で一度信濃に戻りました。 50を過ぎてから数回結婚したのですが、子供のほとんどは病気などで亡くなっています。 江戸での暮らしも、相当貧しかったようですね。 「おらが春」、「一茶発句集」という俳句文集が有名です。一茶の作品は小さなものに対する優しさがにじみ出る、情のあるものが多いです。 ぬつぽりと 月見顔なる かかし哉 古郷に 似たる山をかぞへて 月見哉 年よりや 月を見るにも ナムアミダ 人並に 畳の上の 月み哉 大雨や 月見の舟も 見えて降る
(4)正岡子規の「月見」の俳句近現代俳句の祖・正岡子規は生涯にたくさん俳句や短歌を残しています。 子規についてはこちらを⇒正岡子規の残した有名俳句 月の俳句もたくさんたくさん作っているので、そのごく一部をご紹介します。 名月は どこでながめん 草枕 いろいろに 坐り直す舟の 月見哉 大名の ひとり月見る 夜中哉 名月や われは根岸の 四畳半 月見るや 上野は江戸の 比叡山 網引の 網引きながら 月見哉 あの枝を この木をきれと 月見哉 素麺の 滝に李白の 月見せよ ↑ 素麺を滝になぞらえて水面の月を愛でる李白(りはく)の姿を想像して詠んだ句です。 李白が登場したのがなんともおもしろい・・・ 李白は中国(唐)の詩人で、同じ時代の杜甫(とほ)とともに中国の詩人として最高の誉れ高い存在です。 酒飲みで有名で「お酒に酔って水面に映る月をつかまえようとし舟から落ちて溺死した」という逸話の持ち主です。 「李白と月」といえばこの話が思い浮かぶので、おそらく子規もそうだったのではないかと思います。
(5)高浜虚子の「月見」の俳句高浜虚子は愛媛県出身ですが、長く神奈川県鎌倉市で暮らした俳人です。 柳原極堂が創刊した俳誌「ホトトギス」を引き継いで、俳句だけでなく和歌、散文などを加えて俳句文芸誌として発展させました。夏目漱石など小説家からも寄稿をうけています。 月を待つ 人皆ゆるく 歩きけり 雨に漕ぐ 月見舟あり ただ下る 月を待つ立待月といふ名あり 月の友 三人を追ふ 一人かな
(6)水原秋櫻子の「月見」の俳句水原秋櫻子(しゅうおうし)、名前に「秋桜(コスモス)」が入って美しいですが、本名は水原豊という男性の俳人です。 高浜虚子に俳句を学んでいましたが、後に離反しました。 ホトトギス派の代表といわれた「ホトトギス四S(シイエス)」の1人です。「ホトトギス四S」は、水原秋櫻子、山口誓子、阿波野青畝、高野素十の4人ですよ。 井戸茶碗 めでつつ居るも 月の友 多摩の野は 栗の幸あり 月祭る とどきたる 山家手打の 月見蕎麦
(7)山口青邨の「月見」の俳句山口青邨(やまぐちせいそん)は岩手県出身の俳人で、本名を吉朗といいます。 本職は鉱山博士でした。俳句の師匠は高浜虚子です。 月を待つ 情は人を 待つ情 硝子戸に うつる月見の 団子かな 月を待つ この浦わたる 鴉あり 縁側の 一番端の 月見かな 舟べりに 頬杖ついて 月見かな 月の友 みせばやの花 吊る軒に このごろや 月見ることも ひとりにて 入間野の 芒なりとぞ 月祀る 月の座に 長火鉢あり 座る人 関連記事】 和のこころ.com 1 Pocket「蜻蛉」(とんぼ)の有名俳句40選★「やんま」「秋津(あきつ)」も同じ「秋の季語」https://wabisabi-nihon.com/archives/21972 蜻蛉(とんぼ)をテーマにした俳句を40句集めました。夕焼け空に赤とんぼといえば、秋の風物詩の代表ですね。 最初か最後の5文字を、蜻蛉(とんぼ)にまつわる語にすると、後の出来事を決めやすいですよ。 「蜻蛉」 蜻蛉の仲間は日本に約200種生息しているそうですよ。大型のものは「やんま」と呼ばれます。また「赤蜻蛉」の小型のものは「秋茜(あきあかね)」と呼ばれます。 「とんぼう」「あきつ」「やんま」なども蜻蛉(とんぼ)と同じ季語です。 蜻蛉は「晩春」に... 和のこころ.com「鹿」の有名俳句20選★奈良の俳句におすすめの「鹿」は秋の季語で「子鹿」は夏の季語!https://wabisabi-nihon.com/archives/22453 秋の季語「鹿」を題材にした俳句をご紹介します。 「鹿」は「秋の季語」ですが、「子鹿」「鹿の子」は「夏の季語」なんですよ。 おもしろいです。 体験を俳句にする場合は、奈良公園に行った人限定になってしまうテーマかもしれません。でも、修学旅行で奈良・京都コースの人は多いと思うので、訪れた人は是非作ってみてください。 夏でも秋でもいけるってことですよ。(夏は子鹿、秋は鹿を季語で使う) 「鹿」は秋の季語だけど「鹿の子」は夏の季語 「鹿」... 和のこころ.com「栗」の有名俳句20選★「秋の味覚」を季語にする俳句はいかが?https://wabisabi-nihon.com/archives/22267 「秋」の味覚の代表「栗」を題材にした俳句を紹介します。栗は身近なものですし、秋の季語としても分かりやすいですね。 明治時代以降の俳人中心です。 (1)正岡子規の栗の俳句 近現代俳句の祖・正岡子規は生涯にたくさん俳句や短歌を残しています。子規についてはこちらをどうぞ⇒正岡子規はこんな人♪ ・いが栗の はぢける音や けふの月 ・雜談の 間に栗の 焼けるべく ・毬ながら 栗くれる人の まことかな ・かち栗も ごまめも君を 祝ひけり ・勝ちさ... 和のこころ.com「菊」の有名俳句35選★重陽の節句は「菊の節句」名月を愛でながら長寿を願う?https://wabisabi-nihon.com/archives/21313 こんにちは。 9月9日は五節句の1つ「重陽の節供」、別名「菊の節句」と呼ばれる日です。 あとの4つは、1月7日の七草の節句、3月3日の桃の節句、5月5日の菖蒲の節句、7月7日の笹の節句です。 七草、桃、菖蒲(しょうぶ)、笹(ささ)、菊、これらの植物はみんな古くからとても縁起のよいもの、厄除けになるものと考えられてきました。 菊は古代中国で「千代見草(ちよみくさ)」などとと言われ、邪気を祓い長寿の効能があると信じられていたのです。それが日本に伝わり、同じように... 和のこころ.com「秋祭」の有名俳句25選★柿・芒(すすき)など植物の季語とも相性よし!https://wabisabi-nihon.com/archives/23548 秋のお祭りは、過ごしやすい気候になるので参加しやすいですね。楽しい行事なので、一句残しておくとステキです。 「秋祭」は、「豊穣」を神様に感謝するものとしてスタートしました。「実りの秋」ならではの発想だったわけですね。 「秋祭」の俳句 お祭りはもちろんにぎわいますが、「秋祭」の俳句は季節が「秋」なので、夕暮れ時のちょっと切ない気分が詠み込まれたものも多いです。 今回は、明治以降の俳人の俳句を集めました。(人物が偏ってしまうのは私の好みです。すみませ...
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