民法282条:地役権の不可分性とは?事例と条文素読でわかりやすく解説
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第6章 地役権
民法282条:地役権の不可分性とは?事例と条文素読でわかりやすく解説2022年6月22日 2022年8月25日
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ウリム
“地役権の不可分性”という概念があるそうですが,どういうものですか?
本記事では,民法282条の地役権の不可分性の解説をしています。
記事の信頼性
本記事は,4ヶ月の独学で試験に一発合格した当ブログ管理人の伊藤かずまが記載しています。現在は,現役行政書士として法律に携わる仕事をしています。
参考:独学・働きながら・4ヶ月・一発(202点)で行政書士試験に合格した勉強法参考:筆者を4ヶ月で合格に導いた超厳選の良書たち
読者さんへの前置き
※赤文字は,行政書士・宅建・公務員試験対策として絶対に知っておくべき単語・用語・概念・考え方です※太文字は,解説中で大切なポイントです※本記事は,2020年4月1日施行の民法改正に対応しています
結論:要役地・承役地が共有のときに,共有者の一部だけが地役権を消滅させられない
1 土地の共有者の1人は、その持分につき、その土地のために又はその土地について存する地役権を消滅させることができない。
2 土地の分割又はその一部の譲渡の場合には、地役権は、その各部のために又はその各部について存する。ただし、地役権がその性質により土地の一部のみに関するときは、この限りでない。
民法282条 【地役権の不可分性】民法282条1項の中の『その土地のために存する地役権』は“要役地の地役権”を意味し,『その土地について存する地役権』は“承役地の地役権”を意味します。
これを条文に当てはめて,読みやすく(少し乱暴に)整理すると以下のとおりです。
1 土地の共有者の1人は、その持分につき、その土地のために要役地又はその土地について存する承役地の地役権を消滅させることができない。
2 土地の分割又はその一部の譲渡の場合には、地役権は、その各部のために要役地又はその各部承役地について引き続き存続存する。ただし、地役権がその性質により土地の一部のみに関するときは、この限りでない。
↓ 書き換え
1 土地の共有者の1人は、その持分につき、要役地又は承役地の地役権を消滅させることができない。
2 土地の分割又はその一部の譲渡の場合には、地役権は、要役地又は承役地について引き続き存続する。ただし、地役権がその性質により土地の一部のみに関するときは、この限りでない。
民法282条 【地役権の不可分性】書き換えVer
民法282条1項に書かれているとおり,一部の共有者が,“自分の持分だけ地役権を消滅させる”ということが禁止されています。
これを,地役権の不可分性と言います。
また,民法282条2項が規定するとおり,土地が分割や一部譲渡で地役権が分離した場合でも,分筆された後のそれぞれの要役地・承役地について,地役権が存続し続けます。
これらは,地役権は要役地と承役地の土地が連携し合って構成される物権である性質を加味し,共有者の持分権を個別的に行使することを制限し,共有地に存在する地役権をできる限り合一状態に維持することが目的です。
解説:権利関係の複雑さを回避する
282条1項(地役権の不可分性)「地役権の不可分性」なんて聞くと,これまた難しそうな概念な気がしますが,そんなことはありません。
地役権の不可分性とは,土地の共有者の1人は、その持分につき、要役地又は承役地の地役権を消滅させることができませんよ,という持分について個別的な処分を禁止するルールのことです。(民法282条1項)
共有者のうち,この人は地役権有りだけど,こっちの人は地役権無し,という状況は権利の複雑化を招くため,複雑化回避のためのルールです。
282条2項本文とただし書き
土地が分割などされたとしても,地役権はそれぞれの要役地・承役地について,存続し続けることになります。(282条2項本文)
ただし,地役権がその性質により土地の一部のみに関するときは,地役権と無関係になる分割地については,地役権が消滅します。
ただし書きについては,具体例で確認しておきましょう。
要役地を2人の共有者間で所有し,「ワイはどうしても超大型コースでプラレールを楽しみたいんや!」ということで,プラレールの利用の便益のために,承役地の庭にプラレール地役権を設定したとします。
(地上権じゃいかんのか?って感じですが,プラレール地役権って,なんかインパクト有るし,皆さんの記憶に残るかな?ってことで,突拍子もない事例にしています笑)
このような状況で,要役地を分割した場合,プラレール地役権が必要ない土地(下図の緑箇所)が分割で発生した場合,その分割地については,プラレール地役権は消滅します。
一方で,プラレールを引き続き遊び尽くしたい分割地については,引き続き地役権は存続し続けることになります。
解説はここまでです。 読んで頂きありがとうございました!
※前条の解説はこちらです。
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参考文献など
この記事は以下の書籍を参考にして執筆しています。 より深く理解したい方は以下の基本書を利用して勉強してみてください。 必要な知識が体系的に整理されている良著なので,とてもオススメです。
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