ベリープレステスト(Belly press test)
肩甲下筋損傷の徒手的検査のひとつとして“ベリープレステスト(Belly press test)”があげられます。 今回は、このベリープレステストの目的や方法、診断学的有用性について解説します。
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目次- ベリープレステストとは?
- ベリープレステストの検査方法
- 1.被験者を立位or座位姿勢にし、肘関節90度屈曲位にする
- 2.肩関節を内旋させる
- 3.肩関節の内旋動作の状態について観察する
- ベリープレステストの診断学的有用性
- 関連文献
ベリープレステストとは?
ベリープレステスト(Belly press test)とは、“Abdominal compression test”や“Napoleon test(NPT)”とも呼ばれる徒手的検査方法です。 肩甲下筋損傷の鑑別的診断を主な目的としています。
ベリープレステストの検査方法
ここではベリープレステストの検査方法について解説します。 検査の流れとしては次の通りになります。
- 被験者を立位or座位姿勢にし、肘関節90度屈曲位にする
- 肩関節を内旋させる
- 肩関節の内旋動作の状態について観察する
以下に詳しく解説します。
1.被験者を立位or座位姿勢にし、肘関節90度屈曲位にする被験者は立位、または座位姿勢になり、肘関節90度屈曲位になります。 この時、手掌を腹部に置くようにします。
2.肩関節を内旋させる肩関節を内旋させ、手掌を腹部に押し付けます。
3.肩関節の内旋動作の状態について観察する被験者の肩関節の内旋動作に伴い、次のような様子が見られる場合は陽性となります。
- 手掌を腹部に十分に押し付けることができない
- 肩関節内旋の代償として、肘関節の屈曲がみられる
- 肩関節伸展のために、肘関節が後方へ移動する
- 手関節が30度以上屈曲する
ベリープレステストの診断学的有用性
ベリープレステストにおける診断学的有用性については次の通りになります。
著者 信頼性 感度 特異度 陽性尤度比 陰性尤度比 Micheroli R,et al(2015) Kappa=0.24 73 72 2.61 0.38 Lasbleiz S,et al(2014) 肩甲下筋腱炎・痛み NR 50 74.3 1.94 0.67 肩甲下筋腱炎・筋力低下 NR 0 91.4 0 1.09 肩甲下筋全層損傷・痛み NR 40 73.5 1.51 0.82 肩甲下筋全層損傷・筋力低下 NR 60 100 ∞ 0.4 Yoon JP,et al(2013) NR 27.8 99.4 46.33 0.73 Yuen CK,et al(2012) 肩甲下筋腱損傷 NR 43 93 6 0.62 回旋筋腱板全層損傷 NR 17 90 1.72 0.92 Barth JR,et al(2006) NR 40 97.9 19.05 0.61NR:報告なし MA:該当なし
[word_balloon id=”2″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]肩関節は構造上複雑な関節になるからその痛みも原因は様々だろうね![/word_balloon] [word_balloon id=”3″ size=”M” position=”R” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]どこが原因の痛みなのか?をきちんと判別することが、痛みの緩和につながる一歩と言えますね![/word_balloon]
関連文献
- 適切な判断を導くための 整形外科徒手検査法−エビデンスに基づく評価精度と検査のポイント
- 肩関節の評価と治療: 電子ジャーナル (運動と医学の出版社)
- 肩関節理学療法マネジメント−機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く