【F1技術学】プランク(スキッドブロック)の厚さは穴で測定するがチタン製留め具が守る!
現在レーシングカーのフロアは、ほとんどにプランク(スキッドブロック)規定があります。
F1ではプランクアセンブリと言われるテクニカルレギュレーションです。
1994年フラットフロア時代に導入され、バンプなどでフロアの空気の流れを失わないようにする為のものです。
F1のプランク(スキッドブロック)
木の板に見えますが、Permaglassと呼ばれるフェノール樹脂材料(ガラス強化積層品)です。
3.5.9 プランクアセンブリフロアボディの中央面下には、プランク、スキッド、取付部からなるプランクアセンブリを取り付けなければならない。車両の両側面を考慮した場合、本条項の要件を満足しなければならない。
プランクアセンブリには、以下の規定が適用される。
a. プランクアセンブリの上面はZ=0であり、フロアボディやビブ下面との間に空気が通らないこと。
b. プランクアセンブリは、Y=0を中心として対称に配置されなければならない。
c. プランクアセンブリの前方端は、XF=430に位置しなければならない。
d. プランクアセンブリの最後端部は、XR=-600に位置していなければならない。
e. プランクアセンブリの厚さは、下面の法線方向に10mm±0.2mmであり、新品の状態で均一でなければならない。摩耗のため、最低9mmの厚さが許容される。この規定への適合は、指定された穴の周辺部で確認される。
f. プランクアセンブリには、RV-PLANKで指定された4つの穴が正確に配置されていなければならない。
使用後のプランクアセンブリの適合性を確認するため、プランクまたはスキッド材の有無にかかわらず、これらの穴の位置でのみ厚さを測定する。
プランクの摩耗を測定する穴を覆うチタン製留め具F1のプランクは直径50mm、深さ10mmの4つの穴(2023年規定)で測定しますが、なぜかチタン製の留め具で覆われています。
https://twitter.com/NicolasF1i
この穴が路面との接触で摩耗する?なんて事はありません。
路面との接触で凹むと言った方が正しいでしょう。
1mmを超えて凹んでいたら失格となりますが、そんな事は起きません。(今までF1のプランク規定失格は1994年のシューマッハのみ)
2023年シンガポールGPのラッセルのプランク赤丸の部分は明らかに1mm以上摩耗しているように見えますが、失格にはならない。
4つの穴の高さが9mmあればOKです。
まとめF1のプランクの場合、測定する穴周辺を守るようにチタン製留め具が存在しており、9mm規定失格による結果の改変は起こり得ないだろう。
そもそもの目的が1mm超えて減っていたら失格では無く、フロアダウンフォースを急激に失わない為のものだからです。
10mmの厚さのあるプランクによってボトミング時に、その他の部分に流れる空気を保てる。
空気の流れを最低限確保できる事によって、急激なフロアダウンフォースの減少を回避して、コントロール不能にならないようにする。
1994年の悲しい事故を繰り返さない為のものなのです。
最近S-GTでは、スキッドブロック摩耗規定違反で失格、結果の改変が多数起こっています。
GT500のCFRP製共通スキッドブロック(東レ)ですが、どこを測定しているのかわかりません。(詳細なレギュレーションが見つからない)
車高を下げすぎたら減ってしまいますが、常にボトミングしているようなマシンは決して速く走れません。
本来の目的や意味を見失っている規定が問題でしょうね。
※追記(違反発生)こんな記事を書いた矢先ですが、2023年10月22日アメリカGP決勝レースで、ハミルトンとルクレールがプランク規定違反で失格になりました。
2台共に後部の測定穴の深さが9mm未満だった。
フラグだったかな・・。
レース後の車検はランダム(今回は4台)ですが、FIAは全車のセッティングシートを持っています。
ハミルトンとルクレールは他車より車高が低かった為、狙い撃ちにされた。