親友の目の前で生きたまま右足を潰され、胴体も切断…21歳宝塚女優が味わった「13秒間の地獄」
親友の目の前で生きたまま右足を潰され、胴体も切断…21歳宝塚女優が味わった「13秒間の地獄」

親友の目の前で生きたまま右足を潰され、胴体も切断…21歳宝塚女優が味わった「13秒間の地獄」

2025.09.10
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親友の目の前で生きたまま右足を潰され、胴体も切断…21歳宝塚女優が味わった「13秒間の地獄」

穂積 昭雪

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宝塚音楽学校の「小さな慰霊碑」

兵庫県宝塚市は「宝塚歌劇団」の本拠地である。阪急宝塚駅を降りるとヨーロッパ風の外観を持つ宝塚大劇場や宝塚ホテル、そして若い女性達がスターを目指して技術を磨く、宝塚音楽学校などが立ち並んでいる。  

この宝塚音楽学校の駐車場内に小さな慰霊碑がひとつ建っている。あまり目立たない場所にあるが、この慰霊碑は今から70年近く前、宝塚大劇場の公演中に事故死したある若い団員を偲んで建てられたものである。

駐車場脇の公道から見える慰霊碑/筆者撮影この記事の全ての写真を見る(全4枚)-AD-

宝塚大劇場で死亡事故が発生したのは1958年(昭和33年)4月1日の18時25分頃であった。

劇場ではこの日「春の踊り  花の中の子供たち」という花組の舞台公演が行われていた。本作は宝塚を代表する劇作家・高木史朗が演出をつけた公演であり、会場には3000人を超える観客が詰めかけていた。

だが、そんな大盛況の裏で宝塚は東西それぞれが内部の問題を抱えていた。

まず、東京都千代田区の東京宝塚劇場では、香淳皇后陛下、皇太子殿下(現・上皇)らが観劇される天覧公演が予定されていた。通常の天覧公演ならば団員たちも実力を発揮しやすかっただろう。

しかし、この日の公演はいつもと状況が違っていた。

というのも東京宝塚劇場では、この年の2月1日に演出のために使った裸火が背景幕に引火したことで火災が発生。劇場の一部が焼かれ、出演者3人が死亡する痛ましい事故が発生していた。4月1日は火事の修復作業が終わったばかりで、再開演して間もない劇場はかつてないほどの緊張感に包まれていたのだ。

一方の兵庫県宝塚市の宝塚大劇場では、この日の公演「春の踊り  花の中の子供たち」に出演予定だった娘役が病気で休演してしまい急遽、別の団員が代役を勤めることになっていた。

代役となったのは月組の香月弘美(芸名、かつきひろみ)という21歳の新人団員だった。

不幸にもこの彼女が、宝塚の歴史に残る大事故の被害者となってしまう。

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