【IGBTとは?】『特徴』や『動作原理』などを分かりやすく説明します!
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【IGBTとは?】『特徴』や『動作原理』などを分かりやすく説明します!

2021年5月30日

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この記事では『IGBT』について

  • IGBTの特徴・回路記号・駆動方法・等価回路・構造・動作原理

などを図を用いて分かりやすく説明しています。

IGBTの『特徴』と『回路記号』について

IGBTとはパワー半導体の一種であり、大電力の高速スイッチングが可能なのが主な特徴です。

IGBTは『Insulated Gate Bipolar Transistor』の頭文字を取ったものであり、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタを意味します。

IGBTの回路記号を上図に示します。IGBTはNチャネル型とPチャネル型の2種類あります。

IGBTにはゲート(G)、コレクタ(C)、エミッタ(E)の3つの端子があります。ゲート(G)はMOSFETと同じ、コレクタ(C)とエミッタ(E)はバイポーラトランジスタと同じになっています。

また、IGBTはMOSFETとバイポーラトランジスタを複合化することで、MOSFETとバイポーラトランジスタの良い面を利用するために開発された素子です。

MOSFETは入力インピーダンスが高く、スイッチング速度が速いという利点がありますが、高耐圧になるとオン抵抗が高くなるという欠点を持っています。 一方、バイポーラトランジスタは高耐圧でもオン抵抗が低いという利点がありますが、入力インピーダンスが低く、スイッチング速度が遅いという欠点を持っています。

IGBTはそれぞれの欠点を補っており、入力インピーダンスが高く、スイッチング速度が速く、高耐圧でもオン抵抗が低い素子となっています(ただし、IGBTはターンオフ時間が長いという欠点はあります)。

IGBTの『駆動方法』

IGBTは電圧制御素子となっています。ゲート(G)の印加電圧によって、コレクタ(E)-エミッタ(E)間に流れるコレクタ電流ICを制御します。

  • Nチャネル型IGBT
  • エミッタ(E)に対して正の電圧をゲート(G)に印加すると、コレクタ(C)からエミッタ(E)にコレクタ電流ICが流れるようになります。

  • Pチャネル型IGBT
  • エミッタ(E)に対して負の電圧をゲート(G)に印加すると、エミッタ(E)からコレクタ(C)にコレクタ電流ICが流れるようになります。

IGBTの『等価回路』

IGBTの等価回路は、PNPトランジスタとNチャネル型MOSFETを接続したものとなっています。

等価回路において、エミッタ(E)に対して正の電圧をゲート(G)に印加すると、NチャネルMOSFETがオンして、PNPトランジスタにベース電流IBが流れます。その結果、コレクタ(C)からエミッタ(E)にコレクタ電流ICが流れるようになります。この動作はNチャネル型IGBTと同じ動作になることが分かります。

IGBTの『構造』

上図はNチャネル型IGBTの構造図です。IGBTはMOSFETのドレイン側にP+コレクタ層が形成された構造となっています。ここでは、コレクタ(C)側のP層をP+コレクタ層、エミッタ(E)側のP層をPエミッタ層と呼びます。

IGBTはコレクタ(C)からエミッタ(E)に向かってP型半導体とN型半導体がP→N→P→Nと並んだ構造となっています。

等価回路においては、Nチャネル型MOSFETのドレイン(D)はN-ドリフト層、ゲート(G)はIGBTのゲート(G)、ソース(S)はN+層となっています。また、PNPトランジスタのコレクタ(C)はPエミッタ層、ベース(B)はN-ドリフト層、エミッタ(E)はP+コレクタ層に対応しており、Nチャネル型MOSFETのドレイン(D)とPNPトランジスタのベース(B)はN-ドリフト層で共通となっています。

IGBTの『動作原理』

  1. ゲート(G)-エミッタ(E)間およびコレクタ(C)-エミッタ(E)間に正の電圧を印加すると、IGBTがオン状態になり、ゲート電極直下のPエミッタ層に電子の集まったチャネルが形成されます。
  2. IGBT がオンの状態では、エミッタ(E)から供給される電子は、「N+層→チャネル→N-ドリフト層→P+コレクタ層」の経路で流れます。また、この時、P+コレクタ層から正孔(ホール)がN-ドリフト層に供給されます。
  3. エミッタ(E)から供給される電子がコレクタに移動するということは、コレクタ(C)からエミッタ(E)にコレクタ電流ICが流れるいうことになります。

補足

  • N-ドリフト層は正孔と電子の両方のキャリアが移動することから、ドリフト層と呼ばれます。
  • ターンオフ時にN-ドリフト層に溜まったキャリアを吐き出す必要があるため、ターンオフ時間が長くなります。
  • N-ドリフト層内では正孔と電子の密度が増加する(キャリア濃度が増加する)ため、導電率が高まります。これを伝導度変調といいます。伝導度変調については以下の記事で詳しく説明していますので参考にしてください。 IGBTの『伝導度変調』について!

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まとめ

この記事では『IGBT』について、以下の内容を説明しました。

当記事のまとめ

  • IGBTの『特徴』と『回路記号』
  • IGBTの『駆動方法』
  • IGBTの『等価回路』
  • IGBTの『構造』
  • IGBTの『動作原理』

お読み頂きありがとうございました。

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