滝廉太郎「花」歌詞の意味と特徴をわかりやすく解説(テスト対策)
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滝廉太郎作曲の「花」について、「組歌」とはなにか?歌詞の意味は?どんな特徴があるのか?使われている音楽記号の意味は?
中学音楽で習う滝廉太郎作曲の「花」の期末定期テストのためにおさえるポイントをわかりやすく紹介するよ。
滝廉太郎の「花」のテスト対策ポイントを3分40秒でサクッとまとめて確認できる動画もあるよ!まずはこの動画を見てからじっくり解説を読むと、より理解がふかまるのでおすすめ。テスト直前の復習にもピッタリだよ。
目次目次
- 基本情報
- 歌詞と楽譜
- 言葉の意味
- 音楽記号の意味
- 特徴「1番と3番のリズムの違い」
- まとめ
滝廉太郎「花」の基本情報
滝廉太郎の「花」とは組歌「四季」の第1曲作曲者滝廉太郎(たきれんたろう)作詞者武島羽衣(たけしまはごろも)拍子4分の2拍子速度記号♩=60〜66(Allegro Moderator)曲の調ト長調曲の形式二部形式曲の内容日本の春を歌った曲で、桜と隅田川が登場する 組歌「四季」とは?組歌「四季」は、滝廉太郎たきれんたろうが作曲した、明治33年に出版しゅっぱんされた日本で最初期の本格的な合唱組曲(歌曲集)として知られていて、日本の音楽史において非常に重要な作品なんだ。
「四季」という名前のとおり、日本の四季を表現している4つの曲で、第一曲目の「花」は春の歌なんだ。
他にも夏を歌った「納涼のうりょう」、秋を歌った「月」、冬を歌った「雪」があるよ。
くまごろう組歌「四季」は、春・夏・秋・冬という一つのテーマでまとめられた、4つの独立した曲からなる歌曲集のことだよ「花」の作曲者「滝廉太郎」について滝廉太郎は、明治時代の日本の音楽家。1879年生まれ。「瀧廉太郎」と書かれる場合もあるけれど、現代の教科書では新字体の「滝」で書かれることが多いので、このページでも「滝」の字を使っているよ。生まれたのは東京だけれど、滝廉太郎の家の出身は大分県なんだ。とても偉い武士の一族だったよ。お父さんはなんとあの大久保利通・伊藤博文のもとで官僚として働いていたこともあったんだ。
滝廉太郎は東京音楽学校でピアノを学び、日本人の音楽家としては史上3人目としてドイツへも留学しているよ。滝廉太郎が作曲した有名な作品には、「荒城こうじょうの月」、「箱根八里はこねはちり」「お正月」「鳩はとぽっぽ※」などがあるよ。※「ぽっぽっぽ 鳩ぽっぽ 豆が欲しいかそらやるぞ」とは別の曲だよ。
滝廉太郎は、ドイツへ渡ったわずか数ヵ月後に肺結核にかかってしまうんだ。当時の肺結核は、助かる可能性の低い病気とされていて、1903年に23歳の若さで亡くなってしまったよ。もう自分の命が長くないことを感じ取った滝廉太郎は、亡くなる4ヶ月前に「憾(うらみ)」というピアノ曲を作曲したよ。この作品が最後の作品になってしまったんだ。「憾」とは、「恨み」という意味ではなくて、「心残り・無念」という意味だよ。もっと音楽家として活躍したかった、滝廉太郎の思いがこめられているね。
作詞者「武島羽衣たけしまはごろも」について武島羽衣は、日本の国文学者なんだ。歌人、作詞家でもあったよ。武島羽衣は東京芸術大学音楽部の教授をつとめていて、滝廉太郎も助教授としてつとめていたんだ。つまり、ふたりは同僚だったんだね。その関係で、武島羽衣が作詞した「花」に、滝廉太郎が曲をつけたんだよ。
くまごろうテストでは、詳しいことまで問題が出るのは「滝廉太郎」についてのほうが可能性は高いけど、「武島羽衣」という名前は答えられるようにしておこう!4分の2拍子とは?4分の2拍子とは、「1小節に 四分音符しぶおんぷが2つ入る」という意味なんだ。「花」の楽譜を確認してみよう。1つの小節に入っている音符を全て足すと、「四分音符が2つ分」になっているよ。
二部形式とは?二部形式というのは、「2つのメロディーによって作られた曲」のこと。A というメロディーと、B というメロディーの2つで作られているよ。中には「ちょっと似ている」メロディーもあって、それはA‘(Aダッシュ)として考えられるんだ。「花」は、AーA’ーBーA‘ という組み合わせで作られているよ。
「花」に登場する川と花について「花」で登場する「川」とは、東京都にある隅田川すみだがわのことなんだ。「花」はもちろん桜のことだよ。「花」が作られた明治時代の隅田川では、花見シーズンにボートレースがおこなわれていて、とてもにぎやかだったんだ。そんな情景を武島羽衣が詩に書いて、それに滝廉太郎が曲をつけたのが「花」なんだよ。
滝廉太郎「花」の歌詞と楽譜
テストでは、歌詞かしの一部が空欄くうらんになっていて、穴埋あなうめをする問題が出たり、歌詞で使われている言葉の意味を答えるものも出ることがあるよ。歌詞は暗記あんきして、それぞれの言葉の意味も確認しておこう!
「花」の歌詞滝廉太郎「花」
1番春のうららの隅田川すみだがわ のぼりくだりの船人ふなびとが櫂かいのしずくも花と散る ながめを何にたとうべき
2番見ずやあけぼの露浴つゆあびて われにもの言う桜木さくらぎを見ずや夕ぐれ 手をのべて われさしまねく青柳あおやぎを
3番錦にしきおりなす長堤ちょうていに くるればのぼる おぼろ月げに一刻いっこくも千金せんきんの ながめを何にたとうべき
くまごろう特に太字の部分は、テストで問題に出やすい部分。しっかりと暗記して、意味も確認しておこう。「花」の歌詞は、歌人の武島羽衣が作った詩だよね。ちなみにこの詩は、「七音」と「五音」をくりかえす「七五調」で書かれているよ。「はるのうららの(七音)」「すみだがわ(五音)」「のぼりくだりの(七音)」「ふなびとが(五音)」「かいのしずくも(七音)」「はなとちる(五音)」「ながめをなにに(七音)」「たとうべき(五音)」七五調で作られる詩は、優しくて優雅な感じを与える特徴をもっているんだ。春の優しい日差しと、優雅な桜の様子をあらわすのにぴったりだね。
「花」の歌詞(現代語訳)「花」は明治時代に書かれた詩なので、現代ではあまり使わない言葉や言いまわしが多くて、あまりピンとこないかもしれないね。現代の言葉や言いまわしに直してみたので、「花」が表現しようとしている、日本の春の美しい情景をぜひイメージしてみてね。
1番春らしい穏やかな日差しがふりそそぐ隅田川。川をのぼりくだりしている舟の櫂(オール)から落ちる水しぶきがまるで桜の花びらのように舞い散っている。こんなにも美しい眺めを、何に例えたらよいのだろうか。
2番見てごらん。明け方に、朝露を全身にまとって、まるで私に何かを伝えようとしている桜の木を。見てごらん。夕暮れに、こちらまで手を伸ばして、まるで私を招いているような青々とした柳の木を。
3番まるで錦織のように美しい長く続く土手。日が沈めば昇る、おぼろ月。本当に、たったの一瞬さえもが千金に値するほど価値がある、このながめを、一体何に例えたら良いというのだろう。
「花」の楽譜
※楽譜は、教科書ごとに細かい部分が違う可能性があるよ。テストの時には、学校で使っている教科書の楽譜をもとに答えてね。
くまごろう楽譜を見てわかるとおり、「花」は通常2つの声部で歌われるよ。「声部」とは、「ソプラノ・アルト・テノール・バス」のようなパートのことだね。滝廉太郎は「花」を合唱曲として作曲したんだ。ピアノの伴奏で、女声二部合唱や混声二部合唱などで歌われることが多いよ。
滝廉太郎「花」言葉の意味
「花」の歌詞で使われる言葉の意味についてもテストでよく出るポイント。現代ではあまり使われていない言葉があるので、意味をよく理解しておこう!
うらら「春のうららの」の「うらら」とは、春らしい穏おだやかな日差しが差している様子のこと。
櫂かい「櫂」は、舟を漕ぐときに使われる、水をかいて進むための道具のこと。「花」が作られた明治時代、隅田川では花見シーズンに各大学や企業が参加するボート競技がおこなわれていたんだ。春の隅田川は、お花見とボートレース観戦の人々でとてもにぎやかだったんだよ。
何にたとうべき「たとうべき」とは、「例えるべき」という言葉と同じで、「何にたとうべき」とは「何に例えたらよいのか?」ということ。つまり、あまりに素晴らしくて、どう例える(言い表す)べきかわからない、という意味で使われているよ。
見ずや「見ずや」とは、「見ないのか?」という意味なので、つまりは「見てごらん」という意味。
あけぼの「あけぼの」とは、夜が明けた「明け方がた」のこと。
手をのべて「のべて」とは、「伸ばして」ということ。つまり「手を伸ばして」。
われさしまねく青柳を我(わたし)を招くということで、「自分を招いているような柳やなぎの木」という意味。隅田川の堤(つつみ)には、江戸時代に「桃・柳・桜」が計150本植えられたんだ。だから、柳の木も隅田川の情景としての名物のひとつだったんだね。
錦おりなす長堤錦というのは、美しい織物(織られた布)のこと。長堤は、長い土手のこと。つまり、まるで「錦のように見える美しい長い土手」という意味。
くるれば「くるれば」とは、「暮れれば」という意味で、つまり「日が沈めば」ということ。
おぼろ月「おぼろ月」は、ハッキリしない、ぼんやり霞かすみがかった柔らかい光の月のこと。
げに一刻も千金の「げに」とは、「本当に」という意味。「一刻」は、「一刻を争う」でも使われるように、「一瞬」のこと。「千金」とは、「値千金」で使われるように、「とても価値がある」ということ。つまり、「本当に一瞬がとても価値がある」という意味。
滝廉太郎「花」音楽記号の意味
「花」で使われる音符や記号についても、テストではよく聞かれるポイント。ひとつひとつ、しっかりと確認しておこう!
32分音符♩(四分音符)の半分の長さなのが♪(八分音符)。さらにその半分の長さなのが16分音符で、さらにさらにその半分の長さの音符が32分音符だよ。(つまり、四分音符の8分の1の長さ)
付点16分音符「付点音符ふてんおんぷ」は、「もとになっている音符の半分の長さを足す」と覚えよう。つまり、付点16分音符は、「もとになっている音符」は「16分音符」なので、その半分の長さの「32分音符」をさらに足してあげた長さ「16分音符+32分音符」になるんだ。
16分休符16分休符は、「四分休符」の半分の長さである「八分休符」のさらに半分の長さだよ。(つまり、四分休符の4分の1の長さ)
スラースラーは、高さの違う2つ以上の音符を「なめらかに」演奏するという意味だよ。スラーがついていないのは「ラ・ラ・ラ」となるとしたら、「ラーラーラ」というイメージ。
くまごろうスラーでなめらかに歌うことで、単語が途切れないようにすることができるんだ!スラーがなかったら、「はるの うららららの」となってしまうよね。スラーがあると、「はるの うらーらーの」となるわけだね。
クレッシェンドクレッシェンドは、「だんだん強く」という意味。記号の向きに注意しよう。右に向かって大きく開いていく記号だよ。クレッシェンドは、曲の「盛り上げたいところ」とか、サビに向かうときなどにつかわれているよ。「花」では、歌詞の言葉ひとつひとつの出だしに使われているね。たとえば、「はるのうららの」の「はるの」の部分にクレッシェンドが使われて、「うららの」でデクレッシェンド(クレッシェンドの逆で、だんだん弱くする音楽記号)が使われているよ。こうすることで、「はるの↑ うららの↓」という言葉ごとの「山」ができるんだ。言葉ごとの「かたまり」がよりハッキリするよね。
そして1番最後の盛り上がる部分、「ながめを なにに たとうべき」の「ながめを なにに」のところでもクレッシェンドが使われているね。曲の最後のいちばん盛り上がるところ、つまりフィナーレみたいなものだからね。
フェルマータフェルマータは、その音符を「ほどよく」伸ばすという意味。「花」では、曲のいちばん最後の「ながめを なにに たとうべき」の「なにに」のところでフェルマータが使われているね。最後のフィナーレの部分だから、ここの音符をほどよく伸ばすことで、盛り上がりをあらわしているんだ。
フェルマータの「ほどよく」ってどのくらい?
フェルマータがついた音符をどのくらい伸ばすのかに「ほどよく」なんて言葉が使われている理由は、ズバリ「ハッキリしたルールがない」から。つまり、基本的には「指揮者や演奏者の音楽的な解釈によって、その音符をほどよく長く伸ばして演奏する」ということなんだ。現代では、「もとの音符の大体2〜3倍の長さまで伸ばす」というのが一般的だよ。
♩=60〜66これは、速度記号そくどきごうといって、「この曲はどのくらいの速さで演奏すればいいのか」ということを表すために、楽譜の初めの方に書かれているんだ。速度記号の仕組みは、「1分間に、○音符の長さが△回になる速さで」となっていて、例えばこの「花」の場合は、「1分間に、四分音符が60〜66回になる」速さで演奏しなければいけないということ。1分間に60回ということは、つまり1秒に1回ということ。なので、1秒で四分音符がひとつになるくらいの速さになるよ。
リタルダンドrit. というのは、リタルダンドと読むよ。「だんだん遅く」という意味なんだ。
ア テンポa tempo (ア テンポ)は、「もとのテンポ(速さ)に戻って」という意味。例えば「リタルダンド」で遅くしていたところに、「ア テンポ」が書かれていたら「もとの速さに戻す」ということなんだ。※「アテンポ」や「ア・テンポ」と書かれることもあるよ。
滝廉太郎「花」の特徴「1番と3番のリズムの違い」
滝廉太郎作曲の「花」には、ある特徴があるんだ。この特徴についても、テストで出ることがあるので、確認をしておこう!どういう特徴かというと、「花」の1番と3番では、同じメロディの部分なのに、リズムが違う部分があるんだ。1番には「のぼり」「くだり」の間に休符があるけれど、3番には同じ部分に休符は無い。これは「歌詞の言葉の区切りの違い」が理由。1番の歌詞「のぼりくだり」は、「のぼり」と「くだり」という言葉で区切られるけど、3番の「くるればのぼる」は「くるれば」「のぼる」という言葉で区切られている。
つまり、1番と同じ場所に休符があったら「くるれ」「ばのぼる」と分かれてしまって「くるれば」という言葉がつながらなくなってしまうね。だから3番では休符が無くしてあるんだよ。
武島羽衣の詩が表現しようとしている情景をより正確に伝えられるように、滝廉太郎が工夫して作曲したことがわかるね。
滝廉太郎「花」テスト対策ポイントまとめ
滝廉太郎「花」まとめ
赤字は絶対に覚えよう!
- 作曲者は滝廉太郎
- 滝廉太郎は、明治時代の音楽家で、代表作には「荒城の月」がある
- 作詞者は武島羽衣
- 「花」は、組歌「四季」の第1曲
- 速度指定は♩=60〜66
- 拍子は4分の2拍子
- ト長調の曲
- 曲の形式は二部形式
- 言葉の区切りの違いで、違うリズムが使われている部分がある
- 日本の春を歌った曲で、桜と隅田川が登場する
- 歌詞を暗記して、言葉の意味も確認しよう!
- 「花」に使われる音符や記号の意味を覚えよう!
ここまで学習できたら、ぜひ滝廉太郎作曲「花」のテスト対策練習問題にもチャレンジしてみてね!