“海外出稼ぎ売春”で「1日50万円以上」…“アイドル並み容姿の風俗嬢”がフィリピン・マニラ、台湾に“仕事”を求めた理由
“海外出稼ぎ売春”で「1日50万円以上」…“アイドル並み容姿の風俗嬢”がフィリピン・マニラ、台湾に“仕事”を求めた理由

“海外出稼ぎ売春”で「1日50万円以上」…“アイドル並み容姿の風俗嬢”がフィリピン・マニラ、台湾に“仕事”を求めた理由

“海外出稼ぎ売春”で「1日50万円以上」…“アイドル並み容姿の風俗嬢”がフィリピン・マニラ、台湾に“仕事”を求めた理由 中山 美里 外国人・国際

2025年09月10日 09:57

容姿端麗の風俗嬢はなぜ海を渡るのか(wind of May / PIXTA)

インバウンドで海外から日本へ流入する外国人が増え続けている。その裏で円安や上がらない賃金などを背景に、日本を飛び出して収入を海外に求める日本人も珍しくない時代だ。

海外で語学を学びながら、現地バイトでは円安を享受して高額の報酬を手にする。そうした事例を聞けばバラ色のイメージだが、海を渡って仕事を求める人にはさまざまな事情がある。

今回、海外出稼ぎの中でも風俗業にフォーカスし、海外売春も収入の選択肢としている2人の日本人風俗嬢にコンタクト。始めた理由や実態などを聞いた。(ライター:中山美里)

アイドル並みの容姿で働く風俗嬢A子さんの事例

「海外の仕事を始めたのは生活のためですね」

そう話すのは、これまでにフィリピン・マニラ2回と台湾へ1回、マカオへ1回出稼ぎに出たというA子さんだ。

黒髪のセミロングヘアにスレンダーな体型。パッチリとした瞳に色白肌で、アイドルグループに入っていると言われても納得できてしまう、そんな容姿だ。

日本では風俗店で週2~3日働いているが、SNSのこまめな更新などが苦手なため、うまく予約を取れず、お客は1日1~2名。指名をとれない日もあるという。

なぜ、海外買春を始めたのか

私生活ではペットの犬が2匹と生活の面倒を見ている彼氏がいる。そのため、生活費がもともと高い。その上、お手入れとして度々行う美容整形にもお金がかかり、不足分の補填が出稼ぎ売春による収入になっている。

「前に勤めていたお店の関係者から『海外の仕事があるけれど、興味ない?』と連絡をもらったのがきっかけ。どれだけ稼げるのか聞いたところ、1日20万円いくよとのことだったのでやってみました。

最初は、海外で何かあった時に頼れる人もいないし、英語も喋(しゃべ)れないので怖いなと思いましたが、やってみたところ安全に帰ってこられたし、2週間で200万円稼げたんです。それでお金が足りなくなってくると、海外の仕事を入れるようになりました」(A子さん)

現地では“寮生活”

気になるのは現地での生活だ。つい、マフィアの巣窟やスラムのようなところを想像してしまう。

「フィリピンでは寮のようなところに入り、そこで暮らすんです。1人1部屋のところもあるし、2人で同室のこともありました。1人1部屋のところでも、寮ではご飯が出てくるので、そういうときなどに同じように出稼ぎにきた日本人同士が顔を合わせて知り合いになることもあります。

話を聞くと、ほとんどがホス狂で美容整形がちらほら。みんなものすごいかわいいですよ。どこの国が稼げるとか、そういう情報交換もします」

一体、“寮”とはどのようなところなのだろうか。

「ボス、いわゆる経営者が管理しています。今まで行った国のボスはすべて中国人でした。スタッフも中国人です。寮にはご飯を作ってくれたり、掃除をしてくれたりするお手伝いさんのような人もいますが、その人も中国人」

建物内の写真を見せてもらったが、非常にきれいで快適そうだった。いわゆる普通のマンションといった感じだ。

「例えば、フィリピンでは1つの建物に3〜4店舗が入っていて、それぞれボスが異なります。1度、1つのお店に入ると、他のボスのお店には変えられないルールになっています。

フィリピンには日本人がボスのお店もあると聞きましたが、私が知っているのは中国人ばかり。お客さんもほとんどが中国人でしたね。中国人がいろんな国にいて、いろんなところでお店をやっていて、中国人相手に売春クラブを経営しているという印象があります」

トラブルは全て自己責任。多いのは薬物関連

怖い目にあったことはないのか。

「『これができるなら呼ぶよ』という感じで、薬物ありきで予約が入ることがあるんです。だいたいが覚醒剤かマリファナ。無理やり薬をやらされることは今のところありません。自分でやる、やらないを選べます。私は、そういう違法薬物とか怖いし、好きではないので断っています」

また、酔っ払ったお客さんについた時、何時間も帰れなくなったこともあったという。

「オーバーナイト(宿泊で約8時間のコース)で入ったお客さんなのですが、延長するのに先にお金も渡してくれなくて…。最終的に5時間くらい延長して、ちゃんとお金もくれたのですが、お店に電話しても『早くお金をもらって帰ってこい』しか言わずに、トラブル対応はしてくれないんですよね。

全て自分の責任でやらなきゃいけない。スカウトも送っちゃえば、自分の仕事はおしまいという感覚なので、現地では頼れないですね」

A子さんによれば、こうした海外出稼ぎに行っている女性を見分ける方法があるという。

「SNSのアカウントに飛行機とか国旗の絵文字がついているんです。それはこれまでに行ったことのある国のこと。中にはツルハシの絵文字がついている子もいますね。これは“ドカタ”の意味。パパ活で肉体関係ありというところから来ています」

確かにXのアカウントを見てみると、国旗の絵文字がついている人がいる。海外出稼ぎ売春をする女性だけでなく、スカウトもつけている。これについて尋ねてみると、スカウトの場合は、その国の仕事を紹介できるという意味だと教えてくれた。

台湾、韓国など拠点にするB子さんの事例

台湾と韓国、シンガポールに数回行ったことのあるB子さんにも話を聞いた。

A子さんと同じく、容姿端麗。海外に出はじめたきっかけは美容整形だったが、その後は、単純に仕事として割がいいためだと話す。

「最初にスカウトの紹介で台湾に行きました。『海外出稼ぎをやってみたいというのであれば、安全性が高く、日本からも近い韓国か台湾がオススメだ』と言われて、親日のイメージがある台湾を選びました。

スカウトが写真とプロフィールなどの情報をお店に共有し、お店側からオファーのあった女の子が派遣されるという流れだと聞きました」

その女性がどんな容姿なのか、どんなプレイが可能なのかで派遣される国が変わるという。

スカウト通さず、海外転々する人が増加

B子さんは最初に台湾に行った後は、スカウトを通さず、フリーで出稼ぎをしている。

「最初にフィリピンへ行ったけど、思ったほど稼げないからマカオに行くという感じで、日本に帰らず海外を転々とする人が増えているなと思います。その多くはスカウトのいないフリーの子です。スカウトを通さないと、バックも多いし、好きな国に行ける。

同じように海外出稼ぎにいく子と情報交換して『この店いいよ』『紹介して』という感じでボスを紹介してもらう。そうやってフリーになる子が多いですね」

B子さんはアジアばかりだが、その理由を尋ねてみた。

「飛行機代が自分持ちなんです。だから私は、つい近いところを選んじゃう。滞在費はタダのことが多いですが、ホテルに滞在の場合は、1日いくらという感じで取るところもあります。

ただし、アメリカはどこでも自分で払わないとダメ。宿泊が高いけれど、その分、稼げます。1日50万円以上稼げることもあると聞きました。最近は入国が厳しいから慎重になっていますね」

厳しい入管対策にスウェット上下で出国も

期間は、飛行機代のことを考えると1週間以上行かないと意味がないと話す。

「その時にいくら稼ぎたいか、現地の盛り上がりによって期間を決めます。長い子は、同じお店に1か月くらいいたりします。どこの国に入る時も、入管対策はしっかりやります。

スウェット上下などわざと地味な格好をして、ある程度の英語は喋れる状態にしておきます。もちろん、キャリーバッグにはセクシー下着やドレスなどは入れません。仕事で使う衣装や道具は現地調達です。もちろん費用はかかりますが、必要経費として割り切っています。

アジアで1か月300〜400万円くらいかな。アメリカ、オーストラリア、カナダは500〜800万円とか稼げるらしく、今度、カナダは行ってみたいなと思っています」

たくさん接客し、たくさん稼ぐ

それだけ稼げるということは、それだけ多くの人を接客するということではないのだろうか。

「1日あたり10人以上が普通です。だいたい30分〜1時間くらいのコース。言葉は悪いですが、ただやるだけで、いわゆる接客はしなくていいので、楽なんですよね」

嫌な思いや怖い目にあったりしたことはないのか。

「私はないのですが、最近、送金詐欺がはやっていると聞きます。稼いだお金を現金で持って帰ると没収されることがあるので、送金システムを使っているんですが、中にはそれを全部盗っていってしまう詐欺師がいるんです。

ちなみに送金システムでは10〜20%くらい取られてしまうので、何か別の方法がないかと今情報を集めているところです」

B子さんの話を聞いていると、あらゆる面で戦略的で、まるで有能なビジネスマンと話をしているような気持ちになってくる。

世界における売春・買春は非合法の国が多いが、職業として認められている国や地域もある。そんな中で、B子さんのように、「ビジネス」のように売春を行う人もいる。

言うまでもないが、合法か非合法か、道徳的に正しいか間違っているかを問わず、人身売買の対象とされることや、人権を無視して働かされるようなことがあってはならない。

A子さんやB子さんのような人が存在するという現実に接すると、彼女らが安全に働ける環境が整えられる方策はないかと考えさせられてしまう。いわゆる「セックスワーク」のあり方について、「働く人の安全」という面から見直す必要もあるのではないだろうか。

■中山美里 1977年、東京都生まれ。一般社団法人siente代表理事の傍ら、性風俗や女性の生き方などを中心に雑誌、WEBで取材・執筆を行う。性風俗関連の著書多数。

  • この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいて執筆しております。
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