内線規程の解釈と解説【032】|低圧配線方法に関する共通事項
内線規程の解釈と解説【032】|低圧配線方法に関する共通事項

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出典(内線規程(JEAC8001-2022))より

contents
  1. 低圧配線方法の共通事項
  2. 配線に用いる電線
  3. 電線被覆に関するルール
  4. 電線の太さに関するルール【300V以下】
  5. 電線の分岐に関するルール
  6. 電線と器具端子との接続に関するルール
  7. アルミ電線と器具端子との接続に関するルール
  8. 配線と他の配線などとの離隔距離に関するルール
  9. 配線と他の配線などとの最小離隔距離
  10. ボックス内の隔壁に関するルール
  11. メタルラス張りなどとの絶縁とは?
  12. 絶縁が必要なもの
  13. 絶縁方法
  14. 絶縁電線が造営材を貫通する場合
  15. 注意点
  16. メタルラス張りなどを貫通する場合の絶縁とは?
  17. 絶縁が必要なもの
  18. 絶縁方法
  19. 温度の高いものからの保護とは?
  20. 保護が必要な場所
  21. 保護対象となる高温物
  22. 保護方法
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低圧配線方法の共通事項

  1. 施設場所と配線方法

    • 屋内、屋側、屋外配線は、施設場所に従い、使用電圧が300V以下の場合は3102-1表、300Vを超える場合は3102-2表に示すいずれかの配線方法で施設する必要があります。
    • 電線を損傷するおそれがないように施設する必要があります。
  2. 配線時の注意点

    • 配線は、点検口を避けて施設する必要があります。
    • 湿気の多い場所や水気のある場所の配線は、3編4章(特殊場所)の規定に従う必要があります。
    • 取り付けビスなどでボックス内の電線を損傷しないように注意する必要があります。
    • ケーブルラックには、電線にケーブルを用いるなどとし、直接絶縁電線(接地線を除く)を支持してはいけません。

配線に用いる電線

  1. 裸電線の使用制限

    • 配線には、原則として裸電線を使用してはいけません。

    • ただし、以下の場合は裸電線を使用できます。

      • がいし引き配線で、電気炉周辺など高温になる場所、電線被覆が腐食する場所、取扱者以外立ち入り禁止場所に施設する場合
      • バスダクト配線またはトロリー線施設の場合
      • 特別低電圧照明回路施設の場合
      • 電気さく施設の場合
  2. 絶縁電線、ケーブル、キャブタイヤケーブルの使用

    • 配線に使用する絶縁電線、ケーブル、キャブタイヤケーブルは、施設場所に適したものを使用する必要があります。

電線被覆に関するルール

  1. 施設場所に適合した被覆

    • 配線に使用する電線は、施設場所に適合した被覆を有するものである必要があります。
    • 機械工場などで油に浸されるおそれがある場所では、IV電線、鉛被ケーブル、ビニル外装ケーブル、MIケーブルなどが適しています。
    • 施設場所に適合した被覆については、資料3-1-1を参照してください。
    • 可塑剤を含むIV電線、VVケーブルなどは、断熱材の種類によっては絶縁性能が劣化するおそれがあるので注意が必要です(資料3-1-1 4参照)。

電線の太さに関するルール【300V以下】

  1. 原則

    • 配線に用いる電線は、直径1.6mm以上の軟銅線または同等以上の強度・太さのもの、断面積1mm²以上のMIケーブル、直径2.3mm以上の半硬アルミ線(硬アルミ線は2.0mm以上)とする必要があります。
  2. 例外(屋内配線、300V以下)

    • 屋内配線で300V以下の場合、以下の場合は上記の規定によらなくてもよいです。

      • 電光サイン装置、出退表示灯、制御回路などに直径1.2mm以上の軟銅線を使用し、金属管配線などで施設する場合
      • 電光サイン装置、出退表示灯、制御回路などに断面積0.75mm²以上の多心ケーブルまたは多心キャブタイヤケーブルを使用し、過電流遮断装置を設ける場合
      • ショーウィンドウ、ショーケース内の配線に断面積0.75mm²以上のコードまたはキャブタイヤケーブルを使用する場合
      • エレベータ昇降路内などにエレベータ用ケーブルを使用する場合
  3. アルミ電線の注意点

    • 断面積14mm²以下のアルミ電線は、接続部分に過熱による焦げや変色が発生するおそれがあるので、施工・保守管理が十分に行える場合を除き使用しない方がよいです。

電線の分岐に関するルール

  • 電線の分岐は、分岐点において張力が加わらないように施設する必要があります。

電線と器具端子との接続に関するルール

  1. 銅電線の場合

    • 接触が完全で緩むおそれがないように、以下の方法で接続する必要があります。

      1. ねじ止めの場合

        • 振動などで緩むおそれがある場所では、二重ナット、ばね座金、緩み止め機構付きねじを使用します。
      2. 接続点の張力

        • 接続点に張力が加わらないように施設します。
      3. 器具端子への接続本数

        • 原則1本ですが、2本以上接続できる構造の器具は例外です。
      4. ターミナルラグ

        • 押ねじ形、クランプ形、差込形端子以外で、直径3.2mm超の単線または断面積5.5mm²超のより線にはターミナルラグを付けます。
        • ただし、30A以下の器具で、より線を減線する場合は省略可能です。
      5. より線のろう付け

        • ターミナルラグなしの場合、素線が乱れないよう心線先端のみろう付けします。
        • ただし、押ねじ形、クランプ形、差込形端子や軟銅管使用の場合は不要です。
        • ねじ締め部分へのろう付けは避けます。
      6. 巻締め端子

        • 電線をねじの周りに3/4周以上1周以下巻き付けます。
      7. 押ねじ形端子など

        • 電線を所定位置まで確実に挿入します。
        • 接続後、電線のくせとりなどで大きく動かした場合は、再度締め付けます。
      8. ターミナルラグの取り付け

        • 圧着形、圧縮形以外は、溶接またはろう付けで電線に取り付けます。
  2. アルミ電線の場合

    • 接触が完全で緩むおそれがないように接続します。

アルミ電線と器具端子との接続に関するルール

  1. 器具端子の選定

    • アルミ電線用またはアルミ電線・銅電線共用の表示がある器具端子を使用します。
    • ただし、スタッド端子などの場合やターミナルラグ・ターミナルプラグを使用する場合は、この限りではありません。
  2. 接続点の張力

    • 接続点に張力が加わらないように施設します。
  3. ねじ止めの緩み防止

    • 振動などで緩むおそれがある場所では、二重ナット、ばね座金、緩み止め機構付きねじを使用します。
  4. 器具端子への接続本数

    • 原則1本ですが、2本以上接続できる構造の器具は例外です。
  5. ターミナルラグ・ターミナルプラグの取り付け

    • 電線接続にならって導体を傷つけないよう皮剥ぎし、接続作業直前に導体表面を磨きます。
  6. 巻締め端子

    • 電線をねじの周りに3/4周以上1周以下巻き付けます。
  7. 押ねじ形端子など

    • 電線を所定位置まで確実に挿入します。
    • 接続後、電線を大きく動かした場合は、再度締め付けます。
  8. スタッド端子など

    • ターミナルラグなどを付けます。
    • ただし、単線を巻締め端子に接続する場合は例外です。

配線と他の配線などとの離隔距離に関するルール

  1. 低圧配線と他の低圧配線、弱電流電線、光ファイバケーブル、金属製水管、ガス管など

    • 接近または交差する場合は、3102-5表により離隔して施設します。
  2. 高圧配線との接近・交差

    • 3810-6(高圧配線と他の配線又は金属体との接近、交差)を参照します。

配線と他の配線などとの最小離隔距離

低圧配線と他の配線(弱電流電線、光ファイバケーブル、金属製水管、ガス管など)との最小離隔距離は、表の通りです。

  1. 絶縁性の隔壁または難燃性・耐水性絶縁管を使用する場合

    • 配線と配線との間に絶縁性の隔壁を設ける場合、または配線を難燃性・耐水性絶縁管に収める場合は、上記の離隔距離によらなくてもよいです。
    • 並行する絶縁電線の場合、離隔距離は6cm以上とすることができます。
  2. 埋込型コンセントボックス内のケーブルと弱電流電線など

    • ケーブルと弱電流電線などを同一ボックス内に施設する場合は、隔壁を設けて接触防止を図ることが望ましいです。

ボックス内の隔壁に関するルール

低圧配線を金属管配線、合成樹脂管配線、金属製可とう電線管配線、金属線ぴ配線、合成樹脂線ぴ配線、フロアダクト配線、セルラダクト配線、金属ダクト配線、バスダクト配線で施設する場合、原則として電線と弱電流電線を同一の管、線ぴ、ダクト、ボックスに収めてはいけません。

ただし、以下のいずれかの条件を満たす場合は例外です。

  1. 別個の管または線ぴに収め、隔壁を設け、C種接地工事を施したボックスに収める場合

    • 低圧配線を金属管配線、合成樹脂管配線、金属製可とう電線管配線、金属線ぴ配線で施設する場合
    • 電線と弱電流電線をそれぞれ別個の管または線ぴに収める
    • 電線と弱電流電線との間に堅ろうな隔壁を設ける
    • 金属製部分にC種接地工事を施したボックスまたはプルボックスに収める
  2. 金属ダクト配線、フロアダクト配線、セルラダクト配線で、隔壁を設け、C種接地工事を施したダクトまたはボックスに収める場合

    • 低圧配線を金属ダクト配線、フロアダクト配線、セルラダクト配線で施設する場合
    • 電線と弱電流電線との間に堅ろうな隔壁を設ける
    • C種接地工事を施したダクトまたはボックスに収める
  3. 弱電流電線が制御回路などで、絶縁効力があり、識別が容易な場合

    • 低圧屋内配線をバスダクト配線以外の配線方法で施設する場合
    • 弱電流電線が制御回路などの弱電流電線である
    • 弱電流電線に絶縁電線と同等以上の絶縁効力がある
    • 配線との識別が容易である
  4. 低圧屋内配線と弱電流電線ケーブルの同一ボックス内施設

    低圧屋内配線をバスダクト配線以外の配線方法で施設する場合、以下の条件を満たす場合は、電線と弱電流電線を同一の管、線ぴ、ダクト、ボックスに収めることができます。

    • 弱電流電線にC種接地工事を施した金属製の電気的遮へい層を有する通信用のケーブルを使用する場合

    弱電流電線ケーブルの条件

    • C種接地工事

      • 弱電流電線ケーブルの金属製遮へい層にC種接地工事を施す必要があります。
    • 金属製の電気的遮へい層

      • 弱電流電線ケーブルは、金属製の電気的遮へい層を有する必要があります。
    • 通信用ケーブル

      • 弱電流電線ケーブルは、通信用ケーブルである必要があります。

メタルラス張りなどとの絶縁とは?

メタルラス張り、ワイヤラス張り、金属板張りの木造の造営材は、電気配線との間に絶縁が必要な場合があります。絶縁が不十分な場合、漏電や感電の危険性があります。

絶縁が必要なもの

  1. 金属管、金属製可とう電線管、金属線ぴ、金属ダクト、ライティングダクト、バスダクト、ケーブル(金属被覆のあるもの及びその防護装置の金属製部分)、金属製の附属品、金属製プルボックス、取付け用木ねじ

  2. 合成樹脂管配線、合成樹脂線ぴ配線に使用する金属製の附属品(合成樹脂管の支持材を除く)、金属製プルボックス、取付け用木ねじ

  3. 小形変圧器類、ネオン変圧器、照明器具、安定器、金属箱開閉器、電力量計、屋外計器箱、コンデンサ、電流制限器などの電気用品の金属製外箱または台、取付けわくなど

  4. 配線器具、家庭用・業務用電気機械器具の金属製部分

  5. がいし引き配線の施設部分(金属製取付けねじなど)

絶縁方法

上記のものは、木材(絶縁性能を有する防腐塗料を施した堅ろうなもの)、合成樹脂、磁器などの耐久性のあるもので絶縁する必要があります。

絶縁電線が造営材を貫通する場合

絶縁電線がメタルラス張り、ワイヤラス張り、金属板張りの木造の造営材を貫通する場合は、がい管、合成樹脂管などを使用し、かつ、移動しないように施設する必要があります。

  • がい管を使用する場合は、機械的損傷を受けないように木管などで保護します。
  • ただし、引込み用つば付きがい管や肉厚4mm以上のがい管を使用する場合は、保護は不要です。

注意点

  • 金属製看板の電線引入れ口に取り付けるつば付きがい管などには、この規定は適用されません。
  • メタルラス張りなどの造営材に施設・貫通する配線は、可能な限り合成樹脂管配線や金属被覆のないケーブル配線を使用することが推奨されます。

メタルラス張りなどを貫通する場合の絶縁とは?

メタルラス張り、ワイヤラス張り、金属板張りの木造の造営材を貫通する金属管、金属線ぴ、金属製可とう電線管、金属ダクト、バスダクト、ケーブルは、メタルラス、ワイヤラス、金属板を十分に切り開き、耐久性のある絶縁管などに収めて絶縁する必要があります。

絶縁が必要なもの

メタルラス張り、ワイヤラス張り、金属板張りの木造の造営材を貫通する金属管、金属線ぴ、金属製可とう電線管、金属ダクト、バスダクト、ケーブル

 

絶縁方法

  1. メタルラス、ワイヤラス、金属板の切り開き

    • メタルラス、ワイヤラス、金属板を十分に切り開きます。
  2. 絶縁管の収容

    • 耐久性のある絶縁管などに収めて絶縁します。

温度の高いものからの保護とは?

低圧の屋内、屋側、屋外配線は、煙突や暖房管のような熱を発散する装置から15cm以上離隔する必要があります。これは、配線が熱によって劣化したり、発火したりするのを防ぐためです。

保護が必要な場所

低圧の屋内配線

低圧の屋側配線

低圧の屋外配線

 

保護対象となる高温物

煙突

暖房管

その他、熱を発散する装置

保護方法

  1. 離隔距離の確保

    • 高温物から15cm以上離隔して配線します。
  2. 防護装置の設置

    • ガラス繊維などの耐熱材料を使って、適切な防護装置を設置する場合は、15cm以上離隔する必要はありません。

(注)

この記事は、電気技術規程・解釈に基づいた一般的な情報提供を目的としています。

最新の情報については、関連法令をご確認ください。

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