【電験三種・電力】原子力発電の基礎|核分裂・PWR・BWRの違いを完全図解
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【電験三種・電力】原子力発電の基礎|核分裂・PWR・BWRの違いを完全図解

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【電験三種・電力】原子力発電の基礎|核分裂・PWR・BWRの違いを完全図解

2026年1月7日

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✅ こんな悩みを抱えていませんか?

  • 「核分裂って何が起きてるの?」
  • 「PWRとBWRの違いが覚えられない…」
  • 「原子力発電の問題が苦手で点数が取れない…」

電験三種の「電力」科目で必ず出題される原子力発電。特にPWR(加圧水型)BWR(沸騰水型)の違いは、毎年のように問われる超頻出テーマです。

でも安心してください。この記事では、目に見えない核分裂のプロセスから、PWRとBWRの構造の違いまで、まるで目の前で見ているような図解で完全解説します。

💡 この記事で完全マスターできること

  • 核分裂の連鎖反応のメカニズム
  • PWR(加圧水型)の構造と特徴
  • BWR(沸騰水型)の構造と特徴
  • 試験で問われるPWRとBWRの違い12項目

それでは、原子の中心で起きている「見えないエネルギー革命」を、一緒に覗いてみましょう!

目次

  • ⚛️ 核分裂とは?|原子が割れて巨大エネルギーを生む
    • 📖 核分裂の定義
    • 🔄 連鎖反応のメカニズム
    • 🔢 核分裂で発生するもの
  • 💧 PWR(加圧水型)とは?|二重防護の安全設計
    • 📖 PWRの定義
    • ⚙️ PWRの仕組み
    • 📊 PWRの主要データ
  • ♨️ BWR(沸騰水型)とは?|シンプル構造の効率型
    • 📖 BWRの定義
    • ⚙️ BWRの仕組み
    • 📊 BWRの主要データ
  • ⚖️ PWR vs BWR|徹底比較で違いを完全理解
    • 🎯 試験で狙われるポイント
    • 📝 覚え方のコツ
    • ✏️ 練習問題
  • 📚 まとめ|原子力発電の全体像を再確認
  • 📚 次に読むべき記事|あなたの悩みを解決!

⚛️ 核分裂とは?|原子が割れて巨大エネルギーを生む

📖 核分裂の定義

核分裂(かくぶんれつ)とは、ウラン235などの重い原子核に中性子が衝突すると、原子核が2つに割れて、膨大なエネルギーを放出する現象のこと。

この時に放出されるエネルギーは、1回の分裂で約200 MeV(メガ電子ボルト)。これは、石炭を燃やすエネルギーの約300万倍!

💡 イメージで覚えよう

核分裂 = 巨大な風船を針で刺す瞬間 パン!と割れて、中に詰まっていた莫大なエネルギーが一気に放出される感じです!

🔄 連鎖反応のメカニズム

核分裂の恐ろしくも素晴らしいところは、「連鎖反応」が起きること。1つの分裂が次々と新しい分裂を引き起こします。

🔄 核分裂の連鎖反応プロセス

  1. Step1: 中性子1個がウラン235に衝突
  2. Step2: ウラン235が2つに分裂(バリウム141 + クリプトン92など)
  3. Step3: 分裂と同時に2〜3個の新しい中性子が飛び出す
  4. Step4: この中性子が別のウラン235に衝突 → 連鎖反応スタート!

この連鎖反応を「制御棒」で調整することで、安定した発電を実現しているんです。制御棒を挿入すれば中性子を吸収して反応を抑え、引き抜けば反応を加速させます。

🔢 核分裂で発生するもの

ウラン235が1回分裂すると、以下のものが生成されます:

  • 分裂生成物(2個): バリウム、クリプトン、セシウムなど
  • 中性子(2〜3個): 次の連鎖反応を引き起こす
  • エネルギー(約200 MeV): 熱エネルギーとして利用
  • ガンマ線(γ線): 高エネルギーの放射線

この中で、熱エネルギーが水を沸騰させ、蒸気でタービンを回して発電するわけです!

⚡ 驚異のエネルギー密度

石炭1kgで得られるエネルギー: 約27,000 kJ ウラン235を1kg核分裂させた場合: 約80,000,000,000 kJ なんと約300万倍! だから小さな燃料で巨大な電力を生み出せるんです。

💧 PWR(加圧水型)とは?|二重防護の安全設計

📖 PWRの定義

PWR(Pressurized Water Reactor / 加圧水型原子炉)とは、一次冷却系で炉心を冷やし、その熱を蒸気発生器で二次冷却系に伝えて蒸気を作る方式

最大の特徴は、水が炉心で沸騰しないこと。超高圧(約157気圧)をかけることで、325℃でも液体のまま保たれます。

🔑 PWRの3つのポイント

  • 一次冷却水と二次冷却水が完全に分離
  • 炉心の水は沸騰しない(高圧で液体のまま)
  • 蒸気発生器で熱だけを伝える(放射能は移らない)
⚙️ PWRの仕組み

PWRの全体構造を見てみましょう。一次系と二次系の2つの独立した回路があります。

🔄 PWRの動作フロー

  1. 一次系: 炉心で水が加熱される(325℃、157気圧)
  2. 熱交換: 蒸気発生器で一次系→二次系へ熱を伝える
  3. 二次系: 二次冷却水が蒸気になる(100℃、1気圧)
  4. 発電: 蒸気がタービンを回し、発電機で電気を作る
  5. 冷却: 蒸気が復水器で水に戻り、再び蒸気発生器へ
📊 PWRの主要データ 項目 数値 一次冷却水の圧力 約157気圧(15.7 MPa) 一次冷却水の温度 高温側 325℃ / 低温側 290℃ 制御棒の挿入方向 上から挿入 熱効率 約33% 日本での採用率 約35%(関西電力など)

💡 イメージで覚えよう

PWR = 二重鍋でお湯を沸かす 内側の鍋(一次系)は高圧で熱々。外側の鍋(二次系)にだけ蒸気が出る。内側の水は外に出ないから放射能も漏れない!

♨️ BWR(沸騰水型)とは?|シンプル構造の効率型

📖 BWRの定義

BWR(Boiling Water Reactor / 沸騰水型原子炉)とは、炉心で水を直接沸騰させ、その蒸気でタービンを回す方式

PWRと違って、一次系も二次系もなく、1つの系統だけ。非常にシンプルな構造です。

🔑 BWRの3つのポイント

  • 炉心で水が直接沸騰して蒸気になる
  • 蒸気がそのままタービンへ(蒸気発生器なし)
  • 構造がシンプルで建設コストが安い
⚙️ BWRの仕組み

BWRの全体構造を見てみましょう。1つの回路だけで完結するシンプル設計です。

🔄 BWRの動作フロー

  1. 炉心: 水が核分裂の熱で沸騰(286℃、70気圧)
  2. 気水分離: 蒸気と水を分離(蒸気だけを取り出す)
  3. 発電: 蒸気が直接タービンを回し、発電機で電気を作る
  4. 冷却: タービン通過後、復水器で蒸気を水に戻す
  5. 循環: 給水ポンプで再び炉心へ送る
📊 BWRの主要データ 項目 数値 炉心の圧力 約70気圧(7 MPa) 炉心出口の温度 286℃ 制御棒の挿入方向 下から挿入 熱効率 約34% 日本での採用率 約65%(東京電力など)

💡 イメージで覚えよう

BWR = やかんでお湯を沸かす やかんの中で直接沸騰させて、その蒸気を使う。シンプルだけど、やかんの中の水は「低レベルだけど放射能を含む」のが注意点!

⚠️ BWRの注意点

BWRでは、炉心で直接沸騰した蒸気がタービンに届くため、タービンや配管にも低レベルの放射能が付着します。そのため、タービンの保守作業には放射線対策が必要です。ただし、格納容器でしっかり遮蔽されているので、外部への影響はありません。

⚖️ PWR vs BWR|徹底比較で違いを完全理解

さあ、ここからが電験三種で最も問われるポイント!PWRとBWRの違いを、12項目で完全比較します。この表を覚えれば、試験で満点を狙えます!

🎯 試験で狙われるポイント

⚡ 電験三種で頻出の12項目

  1. 冷却系統: PWR=2ループ / BWR=1ループ
  2. 炉心の状態: PWR=沸騰しない / BWR=沸騰する
  3. 圧力: PWR=157気圧 / BWR=70気圧
  4. 温度: PWR=325℃ / BWR=286℃
  5. 制御棒: PWR=上から / BWR=下から
  6. 蒸気発生器: PWR=あり / BWR=なし
  7. 放射能: PWR=タービンに届かない / BWR=タービンに届く
  8. 熱効率: PWR=33% / BWR=34%
  9. 構造: PWR=複雑 / BWR=シンプル
  10. 建設コスト: PWR=高い / BWR=安い
  11. 安全性: PWR=二重防護で高い / BWR=格納容器で確保
  12. 日本での採用: PWR=35%(関西) / BWR=65%(東京)
📝 覚え方のコツ

💡 語呂合わせで覚えよう

「PWRは二重で安心、BWRはシンプルで効率」

  • PWR = Pressurized(加圧) → Pressure(圧力)が高い! → 157気圧
  • BWR = Boiling(沸騰) → Boil(沸騰)する! → 炉心で直接沸騰
  • 制御棒: PWRはPush down(上から押す)、BWRはBottom up(下から上げる)
✏️ 練習問題

📖 例題

次の記述のうち、PWR(加圧水型原子炉)に関するものとして正しいものを選べ。

(1) 炉心で水が直接沸騰して蒸気になる (2) 一次冷却水の圧力は約70気圧である (3) 制御棒は下から挿入される (4) 蒸気発生器で熱交換を行う (5) タービンに放射能を含んだ蒸気が到達する

✅ 解答と解説

正解: (4) 蒸気発生器で熱交換を行う

解説: (1) × BWRの特徴。PWRは沸騰しない (2) × PWRは約157気圧。70気圧はBWR (3) × PWRは上から挿入。下からはBWR (4) ⭕ PWRは蒸気発生器で一次系→二次系へ熱交換 (5) × PWRは二次系が別なので、放射能はタービンに届かない

📚 まとめ|原子力発電の全体像を再確認

✅ この記事で覚えるべき3つのポイント

  1. 核分裂: ウラン235に中性子が衝突→2つに分裂→2〜3個の新しい中性子が飛び出し連鎖反応
  2. PWR: 一次・二次の2ループ構造で安全性重視。圧力157気圧、炉心で沸騰しない
  3. BWR: 1ループ構造でシンプル&効率重視。圧力70気圧、炉心で直接沸騰

原子力発電の核心は、核分裂の連鎖反応を制御して安定したエネルギーを取り出すこと。PWRとBWRは、どちらも同じ目的ですが、アプローチが違うんです。

試験では、圧力・温度・制御棒の方向・蒸気発生器の有無が狙われます。この記事の図解を頭に焼き付けて、満点を狙いましょう!

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