脳出血(脳内出血)の基礎知識
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のうしゅっけつ(のうないしゅっけつ) 脳出血(脳内出血) 脳の内部で起こる出血。脳梗塞、くも膜下出血とあわせて脳卒中と呼ばれる 11人の医師がチェック 158回の改訂 最終更新: 2026.01.30 (斎木 寛・医師) 執筆・監修 医療事典 MEDLEY 編集チーム 医師・薬剤師

何らかの原因により脆くなった脳の血管が破れて、脳の中に出血を起こす病気です。出血でできた血液の塊が脳を圧迫したり、脳にむくみが起こったりして、脳の機能が傷害されます。頭痛や吐き気、嘔吐、手や足の運動麻痺・感覚障害などさまざまな症状が現れ、出血量が多い場合には生命に危険が及ぶこともあります。主な原因は高血圧ですが、糖尿病や喫煙なども関係しています。脳内出血が疑われる場合は、頭部CT検査や頭部MRI検査などを使って詳しく調べられ、診断された場合は血圧を下げる治療や脳のむくみをおさえる治療を行います。状態が落ち着いた後にはリハビリテーションによって後遺症の改善を図ります。突然頭痛が起こり、手足の動かしにくさなどが現れた場合には脳内出血が原因の可能性があります。すみやかに脳神経内科や脳外科、救急科を受診してください。

  • 脳の中の血管が破れ、脳の内部で出血した状態
    • くも膜下出血、脳梗塞、一過性脳虚血発作とあわせて脳卒中と呼ばれる
    • くも膜下出血や、急性硬膜外血腫、急性硬膜下血腫などは「頭蓋内出血」の一種ではあるが、脳内出血には含まれない
  • 主な原因
    • 高血圧:原因として最も多い
    • アミドロイドアンギオパチー:高齢者に多い
    • 脳動静脈奇形:生まれつきの脳血管の異常
  • 脳出血は発生した部位で大きく5つに分類される
    • 視床出血
    • 被殻出血
    • 小脳出血
    • 脳幹出血(橋出血)
    • 皮質下出血
  • 出血した部位や量によって症状が変わる
  • 主な症状
    • 頭痛
    • 吐き気、嘔吐
    • 片方の手足の麻痺
    • 片方の手足のしびれ(感覚障害)
    • しゃべりづらさ(構音障害)
    • 歩きづらさ
    • めまい
  • 出血量が多かったり、生命維持に重要な部分に起こったりすると、意識障害を引き起こしたり、死に至ることがある
  • 画像検査:出血部位、出血量などを調べる
    • 頭部CT
    • 頭部MRI:頭部CTで診断はつくが、出血の原因などを調べるために追加で行うこともある

脳出血(脳内出血)の治療法

  • 命を失う危険がある場合(出血量が多い・意識状態が悪いなど)は手術が行われるが、手術をしないこともある
  • 薬物治療
    • 降圧治療:血圧を下げて、それ以上出血が増えないようにする
    • 脳圧降下剤(マンニトール、グリセオールなど):出血の影響で生じた脳のむくみを取る
  • リハビリテーション
    • 手足の動かしづらさや喋りづらさの症状がある場合は、早めにリハビリを始めた方がよい
  • 再発防止のための治療
    • 高血圧の治療:再発を防止するために最も大切である
脳出血(脳内出血)が心配な方

脳内出血(脳出血)は、突然の強い頭痛や意識状態の変化(会話ができなくなる、目を閉じてぼーっとしているなど)で発症します。このような症状が出現した場合には脳出血をはじめとする緊急性の高い疾患が疑われますので、救急車を呼んで下さい。救急隊は近さや病院の専門性を考慮して適切な病院を選び搬送してくれます。

脳出血の診療は主に脳神経外科、脳外科が担当となりますので、このような診療科のある病院や、脳卒中センターを開設している病院などに搬送されることでしょう。SCU (stroke care unit) といって、脳出血など脳卒中の治療を専門とする病棟を設置している病院もあります。

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脳出血の治療は、手術を行える(または行うべき)状態かどうかという点によって大きく変わってきます。脳の手術は大きなリスクを伴います。手術を行うべきか否かは脳出血の大きさや場所によって判断されます。しかし、脳神経外科のない病院ではそもそも脳の手術を行うことができません。

手術を行わないとなった場合には、血圧を下げて脳出血を悪化させないようにしたり、リハビリテーションを行ったりします。脳出血で後遺症が残ってしまった場合、長期間のリハビリテーションが必要となります。後遺症が大きく一人で日常生活を行うことができないような場合には、急性期病院から回復期病院(リハビリ病院、療養型病院)に転院して、リハビリに専念することになります。

急性期病院にも一般的にリハビリの施設はついていますが、回復期病院のほうがリハビリに専念しやすい環境が整っています。一緒にリハビリを行うことになるのは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士といったスタッフです。患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところが病院を選ぶ上で参考になります。リハビリの回数が1日1回なのか、それとも午前と午後で2回あるのか、1日に受けられるリハビリの総時間、土日はどうかといった点は、回復期の病院を探す上でのポイントとなります。

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