信太のボクシングカフェ
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おそらく、スーパーフライ級の勢力図が大きく変わるのは2026年です。

先週末に行われたふたつの世界スーパーフライ級タイトルマッチ、一つはWBC・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦で、もう一つはWBA世界スーパーフライ級暫定タイトルマッチでした。

結果としてはともに予想通りの結末で、そして今後も予想通りに進行していくことが予想されるスーパーフライ。いつかの戦国時代を制するのは、ジェシー・ロドリゲス、かつての王たちを次々と撃破したこのボクサーこそが相応しい。

さて、ということで今回のブログはスーパーフライ級の今後について。

 

 

 

ジェシー・ロドリゲスに用意された道程

この階級の主役は、ジェシー・ロドリゲスです。かつてバンタム級のWBSSが井上尚弥のために開催されたように、現在のスーパーフライ級の王座統一戦はこのジェシー「バム」ロドリゲスのために開催されています。

アメリカはテキサス、サンアントニオ。メキシコにルーツを持つヒスパニック系のアメリカ人が多く暮らすこの場所で、バムは生まれ育ち、本名をジェシー・ジェイムス・ロドリゲス・フランコと言います。彼らは名前を2つ、苗字を2つもっているので、ジェシーとジェイムスが名前で、ロドリゲスとフランコが苗字。兄はジョシュア・フランコなので、兄の方は後ろ側の名字(母親方の名字)を名乗っている、ということですね。

若干25歳にしてすでに2階級を制覇、さらに2階級で統一王者に輝いているバムは、身長163cm、リーチ170cmとボクサーとしては良い体型ですね。フルスイングするパワーパンチャーという感じではなく、的中率は非常に高く、更におそらく急所を狙う術に長け、連打も出せるボクサーでありKO率は高い。

メキシカンのマチズモを体現しているアグレッシブさを持ち、素早いサイドステップをつかって体ごとアングルを変えての連続攻撃が特徴で、新たなメキシカンスタイルと呼べるものだと思います。

 

 

 

この新たな時代は2022年2月にセンセーショナルな到来、依頼、常にそのパフォーマンスをアップデートしながら今に至ります。バムのようなインパクトを残した軽量級は未だかつて記憶になく、この階級のレジェンドたちを撃破したあとフライ級に下げて2階級制覇、この階級でサニー・エドワーズを降して王座を統一、さらにスーパーフライ級に戻ってエストラーダをノックアウト、暫定王者との統一戦を経て先日プメレレ・カフを一方的な内容で降して王座統一を果たしています。

実力に裏付けられた強気のマッチメイクは、当然、彼の住むアメリカという地域柄に支えられてもいるし、昨今の軽量級の盛り上がりという時代背景も大きいと思われます。

そしてそんなバムは、次戦で満を持してのリヤドシーズンへの登場。この戦いが11/22(日本時間11/23)、「過去最強の相手」といっても過言ではないWBA王者、フェルナンド「プーマ」マルティネスと雌雄を決します。事実上のスーパーフライ級最強決定戦です。

そしておそらく、この試合もバムはクリアするでしょうから、IBF王者のウィリバルド・ガルシアとの4団体統一戦はおそらく来年の早々にセットされるのではないでしょうか。

こうなればバムは来年中にでもバンタム級への転級が可能、必然的に日本人との絡みが必要になってきますね。

 

 

 

ほかの王者たち

WBA王者、フェルナンド・マルティネスはまさに「アルゼンチンファイター」という感じのタフなファイターで、レジェンドの一人、井岡一翔に2連勝してその力を誇示しています。

もはやこの階級で唯一、バムの相手になりそうな王者で、カフはあっという間に下がってしまいましたが、このプーマはそうは行きません。そうした場合、バムはサイドに回りやすくなる、とも考えられますが、ともあれプーマだって強い王者、どのような戦いになるのか非常に楽しみです。

同じく暫定王者のデビッド・ヒメネスもつい先日、健文トーレスに勝利してこの暫定王座を防衛、WBAの挑戦者決定戦なんて謳われていましたが、結局この試合が挑戦者決定戦なんていう扱いになることはないはずです。

普通に考えれば、WBAのレギュラー王座は11月に統一戦となり、それはすなわちどちらが勝つにせよスーパー王座に昇格するのだから、この暫定王座がレギュラー王者となるのがスジです。※スジというのはWBAのスジです。

ということでヒメネスはおそらくレギュラー王者にスライド、この誰も戦いたくないヒメネスでも、さすがにレギュラー王者という肩書を得れば、対戦相手は現れるでしょう。

 

 

 

なのでおそらく来年初頭にはデビッド・ヒメネスがこの階級の王者になっていることが予想されますが、このボクサーも強いボクサー。並大抵のボクサーでは上手く戦われてしまうでしょうね。

そしてIBF、もちろんここが最も穴であり、「今」が非常に重要な場所です。

王者ウィリバルド・ガルシアは、王者としてどちらかというと凡庸であり、これといった強さを持たないボクサーです。粘り強さ、タフネスを有していますが、攻略法はいくらでもあるはずです。

本来、決定戦で得た王座には指名挑戦者が用意されるはずですが、この階級の挑戦者決定戦はまだ決まっていません。本当は7/19に行われる予定だったIBFののスーパーフライ級挑戦者決定戦は開催を延期、8/9(日本時間8/10)にメキシコ開催と発表されています。

その試合が行われてから交渉が開始されるとすれば、早くて年内、という感じですね。

この挑戦者決定戦は、エストラーダと良い勝負をし、中谷潤人と12Rのフルラウンドを戦って名を上げたアルジ・コルテスと我らがアンドリュー・モロニーの間で争われる予定で、勝利した方に怪我がなければ年内にIBF王座に挑戦できるのではないかと思います。

 

 

 

コルテス優位かな、と思いますが、いずれが勝利するにしろ、ウィリバルド・ガルシアは短命王者に終わりそうなイメージ。そうなると、おそらく来年に開催されるであろう4団体王座統一戦の様相も変わってきますね。

1回戦がコルテスvsモロニー、シード選手でウィリバルド・ガルシアがいて、というトーナメント、これに優勝すればバムへの挑戦権及び4団体王座統一のチャンスが訪れる、そんなWBSSトーナメントのようなもの。

この決勝(バムorマルティネスvsガルシアorコルテスorモロニー)がシンコ・デ・マヨあたりでやれば盛り上がりそうですね。(メキシカンが勝ち残っている場合に限る)

4団体統一とその後

このようにして来年の5月くらいにスーパーフライ級の4団体が統一された場合、それがバムであった場合、この階級でやることはほとんどないはずです。

この時にこの4団体王座に対して、暫定王者を有するWBAが指名挑戦権を発動してどうこう、というのがあればもしかしたら指名戦を一戦くらい挟むかもしれませんし、もしかするとこの4団体王座の防衛戦で最後のレジェンド、井岡一翔を迎えるプランもあるかもしれません。

 

 

 

いずれにしろ、その後はこの4つのタイトルは、願いを叶えたドラゴンボールのように散る、というのが当然の話。

そこでは前述の王者たちもそのチャンスを手にするのでしょうが、バムが示してくれたように、新陳代謝が起こっても良いでしょう。

例えば南アフリカのリカルド・マラジカというボクサーは、前戦でジャクソン・チャウケをわずか2RでノックアウトしてIBOタイトルを獲得しています。不惑の年を迎えたチャウケは、カフとも互角の戦いを演じたボクサーであり、このマラジカという同胞に初のKO負けを喫しています。

日本からは前王者である井岡一翔をトップに、OPBF王者・横山葵海、WBOアジアパシフィック王者・川浦龍生、日本王者・山口仁也。川浦と山口が三迫、横山がワタナベ、両ジムともに世界戦となるとマッチメイクに弱く、横入りはできなさそうなので、おそらく今年中にバムが返上後のタイトル獲得チャンスを得るには足りないかもしれません。

寺地拳四朗はバムとの対戦を望んでいますが、残された時間は少なく。もしバムが4団体統一後に一つ防衛戦を戦う場合、同じ帝拳プロモーションなのでその可能性はあるかもしれません。そうなると、バムにとってもビッグマッチとなり得ます。

いずれにしろ、世界挑戦を叶えるには今年から来年初頭にかけてランキングを上げておく必要がありそうなスーパーフライ級、IBFの動向も気になるところです。

 

 

 

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