自宅で「本格的な紙」を漉く方法
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自宅で「本格的な紙」を漉く方法

自宅で「本格的な紙」を漉く方法 2023 10/07 2025年5月30日目次

本格的な紙とは = 職人が作る紙

紙作りをしてみたけど・・・
  • 牛乳パックなどで紙づくりを体験したけど、あまり綺麗な紙にならない。
  • ボコボコして見栄えも良くない。
  • 普段使っている紙と比べて、何か違う。

紙漉きを経験した事がある方の中には、このように感じた人も多いのではないでしょうか?

それは、一般的に紹介されている紙づくりの方法が、かなり簡易的であるからです

実際、紙漉きの現場で働いていた私からしても、現状のネットや書籍でいくら調べても、現場レベルの紙を再現する事はかなり難しいと思います。

ここでは、私が現場で学んだ知識や経験を基に、自宅で出来る本格的な紙の作り方を、実践しながら解説していきます。

題材:針葉樹パルプ(牛乳パックの素)で紙を作る

実際に、牛乳パックの素でもある針葉樹パルプを使い、自宅でも出来る本格的な紙の作り方を解説していきます。

作る紙の詳細

紙サイズ:250mm×180mm重さ:4g材料:針葉樹パルプ

用意する材料、道具について

一覧リスト

材料

  • 針葉樹パルプ
  • ネリ(粘剤)

紙漉き道具

  • 紙漉きセット(漉き桁、すだれ、漉き枠)
  • ステンレス紗(しゃ)
  • 角材 2本(タテヨコ30mm×長さ600mmくらい)※台所で紙漉きセットを置くために使用

その他道具

  • 計量器
  • ミキサー
  • 計量カップ 3つ
  • 混ぜ棒(マドラー、スプーンなど)
  • 布切れ
  • アイロン
  • 乾燥板(ステンレス、アルミ、コンパネなど)
材料、道具について

解説で使用している各材料、道具は全て市販のものを使用しております。

紙すきセット

画材・ものづくりのアートロコ漉き桁、すだれ、漉き枠セット (木製)枠内寸法:180mm × 255mm

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針葉樹パルプ

画材・ものづくりのアートロコバージンパルプ 約265×200mm 5枚入

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ネリ(粘剤)

アワガミファクトリー粉末 50g

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紗(しゃ)

Mollytekステンレス平織金網80メッシュ 幅30cm×100cm

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乾燥板(ステンレス)

エスコ(ESCO) 300 x 300 x 3.0mm

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作業前準備

ネリ(粘剤)の準備
  • ミキサーに水500mlを入れ、ネリ剤を約0.2g入れる。
  • 1分程度ミキサーをかけ、別の容器に移す。
  • 1日ほど放置し、粘剤が全て溶けて透明な液になれば完成。
ネリの効果
  • 水中に「とろみ」が生まれ、原料の繊維が細かく解れます
  • その状態で原料を流せるので、均一で強い紙を作れます。
紗(しゃ)の準備
  • 紗(ステンレス製を使用)を、漉き枠と同じくらいのサイズにカットする。※カッターで何回か切り込みを入れれば、切れます。
  • 簾(すだれ)に紗を被せる。
紗の効果
  • 目が細かい平らなを被せる事で、紙にすだれの跡が付かず、綺麗で平らな紙が作れます。竹のすだれをそのまま使うと、紙にすだれの跡が残ってしまいます。。(そういった紙が良ければ、紗は必要ありません)

作業工程

1.原料作り

1.パルプ4gを軽量機で計ります。

2.水500mlに対して、針葉樹パルプをミキサーにかけます。(目安:1分程度)

3.別の入れ物に移します。

2.ネリを原料に入れる

大事なポイント:複数回に分けて原料を流す今回は2回に分けて原料を作ります。

1.先ほど作った原料を、250ml/一回として、容器に移す。

2.水を250ml足します。

3.ネリを足します。ネリは指でつまんで切って下さい。※場合によっては一気に入ってしまって溢れます。

4.よく混ぜます。とろみを確認し、糸が引くようになったらOK。

5.ネリを使うと、水中で繊維が解れた状態を維持してくれるので、ダマのない綺麗な紙が作れます。

3.紙漉き道具を準備する

1.角材を平行になるように置きます。※傾きがあると、紙の厚みにも影響が出ます。

2.簾桁を置きます。

3.竹簾をセットします。

4.紗をセットします。

5.漉き枠をセットします。

6.水でしっかり濡らし、空気を取り除きます。※空気が抜けていない場所は、原料が収まらず、薄くなってしまいます。

4.紙漉き

1.紙漉き道具を準備します。・角材を置き、紙漉き道具をセット(下から、簾桁、竹簾、紗、漉き枠の順)

2.一層目の原料を流します。

3.一層目に流した水分が引いたら、二層目の原料を流します。

二層目は、手で一度クッションさせて原料を流して下さい。高い所から流すと、一層目の原料の形を崩してしまいます。

4.水分が引いたら漉き枠を外します。

5.簾桁を立てて、さらに水分を落とします。

5.乾燥

1.テーブル台の上に布切れを引きます。

2.紗を裏返し、漉いた紙を布切れの上に置きます。

3.紗をゆっくり紙から剥がします。

4.布切れを紙の上に被せ、その上からアイロンをかけて、徐々に水分を抜いていきます。

5-A.そのまま乾燥させるパターン。

5-B.乾燥板に貼り付けて、乾燥させるパターン。

まとめ

今回紹介した紙づくりは、紙漉きの基礎の一部です。ですが、この基礎を基に、色々な応用を効かせて様々な紙が作られています。これを機会に、紙漉きに対して興味を持って頂けたら嬉しいです。

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