高市首相「与党で過半数割れば即刻退陣」と明言 支持率下落の不安問われ笑顔で「なりませ~ん」
日本記者クラブでの党首討論で発言する自民党総裁の高市早苗首相(撮影・中山知子)衆院選は27日、公示される。与野党7党首は26日、東京・日本記者クラブで行われた党首討論に出席。高市早苗首相(自民党総裁)は、勝敗ラインとする「与党で過半数」について「少しでも多くの議席をたまわりたい」とした上で、勝敗ラインを割れば「即刻退陣することになる。歯を食いしばって頑張る」と述べた。一方で、選挙後の国民民主党の連立政権参加に期待を示し、選挙で戦う相手の玉木雄一郎代表に連立参加に期待を示す「公開プロポーズ」を行う場面も。「奇襲解散」の判断に、有権者の信任は得られるのか。投開票は2月8日。
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高市首相は衆院選について「責任ある積極財政への大転換を訴える」とした上で、「日本維新の会との連立政権で大きな政策転換を行った。国会が始まる前に信を問う」と主張。勝敗ラインは、「低い」と指摘される「与党で過半数」を維持する考えを示した。
「今の与党の議席とあまり変わらない。保身的だ」と記者の質問が飛ぶと、「控えめかも知れない」としながら「過半数プラス1ではだめ。過半数より今より少しでも多く、議席をたまわりたい」と述べた。一方で、党内の一部で出ている「自民党で過半数」には慎重だった。
それでも選挙後の政権の姿に不安があるのか、高市首相は選挙直前にもかかわらず、1つ隣の国民民主の玉木雄一郎代表に「公開プロポーズ」。選挙後の枠組みをめぐり「選挙後も連立政権は続かないといけないし、自民党と維新はマスト。その上で、国民民主党には、玉木さんは固まっているかもしれないが、(前から)プロポーズを送っている」と、連立参加を打診していることを自ら明かした。
「経済政策に親和性があると勝手に思っているし、去年の臨時国会でも(国民から)提案があるたびに、『財源を探すのはこっちの仕事かい』と思いながら、飲みこんだ」とし、「その可能性はあくまでも追求していきたい」と国民の連立参加に期待を表明。維新の藤田文武共同代表も「私たちの方が(連立入りの)決断が速かったというだけ」と、異論を挟まなかった。
一方、玉木氏は、解散で26年度予算案の年度内成立が困難となったことに触れ、「信頼関係は崩れているとは思わないが、揺らいでいる」としつつ、「選挙は選挙でしっかり戦い、有権者のために何がベストか考えて判断していきたい」と、口にした。
選挙直前に「抱きつき戦略」のような形で、国民に秋波を送った高市首相。最新の世論調査では、就任以来高止まりしていた内閣支持率が下落したことについて、「不安にならないか」と問われると、笑顔で「なりませ~ん」と答えた。
「だいたい、解散した後の内閣の支持率は2桁台で落ちると言われるし、これまでもそうだったと思う。(自身の)下げ幅は小さいと思っている」と強気の姿勢を示した。
その上で「今回の選挙で自民党が負けたら、私は内閣総理大臣ではありません。やりたい政策もできません」と述べ、「自民党と維新で過半数が取れなかったら即刻退陣する」と明言。「歯を食いしばって頑張ってまいります。明るく元気に」とも口にした。
さまざまな不安定要素が重なり、いつになく、選挙結果が見通しにくいといわれる今回の衆院選。高市首相は、退路を断ちながら、勝利した場合の選挙後の政権基盤強化も見すえながら、解散判断への批判も強い衆院選を戦うことになる。【中山知子】
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