朝乃山、2年4カ月ぶり2桁白星 関取衆最重量200キロの剣翔を破り、十両優勝争いトップ守る
朝乃山(左)は剣翔を寄り切りで破る(撮影・河田真司)<大相撲秋場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館
大関経験者で西十両13枚目の朝乃山(31=高砂)が、4連勝で2年4カ月ぶりの2桁白星を飾った。西十両9枚目の剣翔を破って10勝2敗。立ち合い直後に右を差し、左上手も引く得意の形になると、関取衆最重量200キロの相手を危なげなく寄り切り、十両優勝争いのトップを守った。2桁白星は、東前頭14枚目で12勝3敗の優勝次点だった、23年夏場所以来、14場所ぶりとなった。
取組後は「最初に取った上手が深かったけど、浅くしながら前に出られた」と、連日のように手放しで内容に納得しているわけではないが、攻めの姿勢を貫けていることには納得顔だった。さらに「立ち合いで張られそうな雰囲気があって、本当に張ってきたけど当たらなかった。避けたわけではないけど、前に出ていたからか」と、踏み込みの速さが、相手の張り差しを食わずに攻め込めた要因と自己分析した。2桁白星に到達したことについては「1日1番。また明日から、気を引き締めていきたい」と、通過点を強調した。
11日目を終えた時点で2敗で並んでいた錦富士が、この日敗れて、十両優勝争いトップの2敗は、同部屋の新十両朝白龍と2人だけとなった。同部屋による優勝決定戦も現実味を帯びてきたが「番付上は(朝)白龍の方が上なので、僕は白龍についていくだけ。でも、できたら同部屋ではやりたくない」ときっぱり。かつて自身の付け人を務め、かわいがっていた弟弟子朝白龍との、最初で最後になるかもしれない顔合わせは、避けたい考えを示した。
すでに2敗していることや、幕内から十両に転落する力士が少ないと見込まれることなどから、来場所で幕内に復帰する可能性は低い。ただ、すでに10勝に到達したことで、来場所は十両中位、さらに白星を重ねれば、十両上位にまで番付を戻すと想定される。九州場所(11月9日初日、福岡国際センター)でも今場所同様の成績を残せば、来年は1月の初場所から、幕内に復帰することも可能だ。
今後も白星を量産していけば、初土俵から丸10年を迎える来年3月の春場所を、幕内上位まで番付を戻して迎えることもできる。かねて「いつか対戦したい」と熱望していた、富山県出身の自身と同じ北陸地方、石川県出身の横綱大の里との初顔合わせも現実味を帯びてくる。今場所前は「最低でも2桁勝たないと。必ず優勝争いに加わって、できれば優勝したい」と、目標を掲げて臨んだ。有言実行の道の先に、場所を重ねるごとに番付を駆け上がる、明るい未来を見据えている。