読んだことを後悔するレベルで胸糞悪いSCP報告書6選【日本支部限定】
目次- はじめに
- 胸糞悪いSCP報告書6選
- SCP-047-JP「"最高の音楽のために"」
- SCP-1155-JP「仲良く喧嘩しな」
- SCP-026-JP 「現代のハイヌウェレ」
- SCP-1974-JP「ぐねぐねクッション」
- SCP-1062-JP 「絞福論」
- SCPー1645ーJP「祝・■■町交通死亡ゼロ記録9999日達成」
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はじめに
今年もはや残りあと1週間となってしまいましたがいかがお過ごしでしょうか。
本日は皆様がすっきりと新しい一年を迎えられるよう、 あえて、胸糞悪いSCP報告書を、 JP(日本支部)限定で集めてみました。
毒を以て毒を制すというか、 臭い鰯の頭で鬼を追い払うとかそんな感じですね(適当)
当記事でご紹介する記事には、 それぞれ個人的な基準で判断した胸糞度を 10点満点で表記しており、 後に行けば行くほど より胸糞悪い報告書が待ち受けております。
また、解説及びネタバレ部分は 開閉式で最初は隠してありますので、 報告書を読んでも意味がわからなければ クリックで開いてご覧ください。
それでは、最悪の気分になる覚悟ができましたら、 早速報告書のご紹介に移りましょう。
胸糞悪いSCP報告書6選
SCP-047-JP「"最高の音楽のために"」SCP-047-JP - SCP財団
胸糞度 : ★★★★
24分58秒の無題のMP3データが記録されている、 ラベルに黒いペンで "最高の音楽のために" と書かれたCD-R。
再生すると、正体不明の謎の男による 「最高の音楽」についてのスピーチが流れるこのアノマリーには、 誰も内容を上書きした痕跡がないのに 再生のたびにスピーチの内容が変化することに加えて、 スピーチを一定時間以上聴いた人間がその場から 忽然と消失するという2つの異常性があることが確認されていました。
この不可解な事象に対し財団は録音体制を整えた上で Dクラス職員にSCP-047-JPを聴かせることで 消失した人間のその後を明らかにしようとしたのですが…
ネタバレ解説を読む▼00:03:43 — 人が生存を求める声、 声帯を限界まで震わせて絞り出す音こそが最高の音楽であると、私は確信しています。 そこにこそ魂が宿り、人間という生物の作り出した音楽そのものを超える神秘があると考えます。 ここにお集りの皆様も、偽りの旋律や音色にはうんざりしているのでしょう?
(中略)
00:11:22 — ここに様々な器具が用意されています。 全ては私がこの場で特別に作り出したもので、 この世ならざる苦痛を与えるものです。 特に今回、初めてお見せするこれ、これなどは…… [規則正しい未知の駆動音、観客のどよめきが聴こえる] 私の最高傑作のひとつだと自負しております。
00:15:01 — では、ひとつ実践してみましょう。 準備があるので、 皆様、少々の間ではありますがご辛抱ください。
(この時点で、D-091から男の足音が近づいてくる様に聴こえるとの報告がありました。この後、D-091は消失し、ヘッドフォンからは彼の悲鳴が聴こえてきました。この悲鳴はおよそ6分間にわたり続きました。これよりD-091に代わり、研究助手がヘッドフォンで聴取を行いました。)
00:22:32 — [観客の拍手]ああ、なんと素晴らしいのでしょう。 美しく傾いた音色。 私の鼓膜が悦びに震えるのが聞こえました。 そこにはあらゆる欺瞞も誇張も無かったのが 皆様にもお分かり頂けたことと思います……。[観客の拍手]
00:24:03 — 他にも楽器がある様ですが、 残念ながら時間がありません。素晴らしいひとときを、ありがとう。
スピーチの男が語っていた"最高の音楽"とは 人間が死の間際の苦痛で発する断末魔のことでした。
報告書中の聴取実験記録には スピーチの男の元に転送された実験対象者が スピーチの男から数々の残酷な拷問を受け、 彼らのいう"最高の音楽"を"演奏"させられた挙句に死亡するという あまりにも悍ましい一部始終が記録されています。
人間の苦痛を芸術を鑑賞するかの如く楽しむという 極めて悪趣味かつ胸糞悪いこのアノマリー。
音声記録という性質上、 犠牲者がどんな拷問をされたのか? という点はぼかされていますが、 それがかえって想像力を掻き立てる怖さにつながってますね。
もっとも全体的な描写があっさりめなことと、 ホラーの成分が強いことから胸糞度評価は 気持ち控えめの4つ星に留めさせて頂いております。
SCP-1155-JP「仲良く喧嘩しな」SCP-1155-JP - SCP財団
胸糞度 : ★★★★★
SCP-1155-JPはアニメ作品"トムとジェリー"の映像記録にのみ感染し、
作中のキャラクターが持つ"ギャグ補正的な不死性"を それを鑑賞した人間に移動させる効果を持つ認識災害です。
今の説明は少しわかり辛かったかと思うので補足すると、 まずギャグ補正的な不死性"とは、 たとえばトムやジェリーが アニメの中で踏み潰されたり切断されたりなどの 現実であれば命に関わるダメージを負っても、 子供向けアニメのお約束として 一時的に紙の様にペラペラになったりだるま落としのようになったりするだけで 実際には出血もしなければ当然死にもしないという あの現象そのものを指しています。
そしてそれがキャラから観た人間に移るということは、 つまりアニメのキャラは死ぬようになり、 逆に観た人間はアニメのキャラのように どんな外傷によっても死ななくなるということです。
もっと具体的に言えば、 このアノマリーに感染したトムとジェリーの話の中で、 トムやジェリーは現実の猫やネズミが死ぬレベルの ダメージを受ければ普通に死ぬようになりますし、 また死亡後の肢体まできっちりと描写されるようになります。
このように、物理的な被害はなくとも 主に子供たちの精神衛生上の影響が懸念されるこのアノマリーに対し、 財団は偶然このアノマリーに曝露して不死性を獲得した ビクター博士に命じて継続試聴実験を実施させたのですが、 彼の記録内容は試聴を重ねるたびに不穏な気配を濃くしていき…
ネタバレ解説を読む▼SCP-1155-JPはビクター博士によって DVDショップから購入されたものでした。
その異常な効果がビクター博士に現れたことによって、 財団の収容対象になりました。
Dクラス職員に行った幾つかの実験によって、 致死性ミームはSCP-1155-JP-Aを殺害するのに有効ではないものの、 自殺誘発ミームは有効であることが分かりました。
SCP-1155-JP-Aが収容違反、 その他暴動を企てた際の阻止の難しさから、 実験に関わったDクラス職員はすべてミーム接種によって自殺しました。
財団がビクター博士に 連続視聴実験を行わせた目的は実験そのものではなく、 映像に仕込んだ自殺を誘発するミームを 繰り返し摂取させることでビクター博士を自殺させることでした。
実は財団はある時点で不死身となった SCP-1155-JPの曝露者(以下SCP-1155-JP-A)達が 将来的に自分達の脅威になることを危惧しており、 そのために他の事例で以下SCP-1155-JP-Aを 唯一確実に殺害できることがわかっていた 自殺という方法によって彼らを始末することを画策していたのです。
そして最終的に財団の目論見通り、 ビクター博士は心労がたたり自殺することとなりました。
多くの人にとって子供時代の懐かしい思い出となっている トムとジェリーを悪趣味に改変するアノマリーの特性といい、 将来危険になるかもしれないというだけで 同じ組織の職員を殺す財団の非情さといい ダブルで胸糞悪いお話でしたね。
しかし、全体的に見れば まだまだ胸糞悪さはマイルドな部類にということで、 本報告書の胸糞度は中程度の星5つ評価としました。
SCP-026-JP 「現代のハイヌウェレ」SCP-026-JP - SCP財団
胸糞度 : ★★★★★★★
SCP-026-JPは日本国籍を持つ1█歳の女性です。
汗や尿などの排出物が 食物に変化するという異常性を持つ彼女に対し、 財団となった井沼博士は 次第二度を越した過激な実験を行うようになり…
ネタバレ解説を読む▼実験記録026-ね-020 担当者:井沼博士 対象物:SCP-026-JPの筋肉組織 補足:SCP-026-JPを麻酔したうえで脚部にメスを入れ、歩行に支障がない程度に筋肉組織を摘除した。 結果:対象物は平皿状の"食器"に入ったポークカツレツへと変化した。 これは著しい腐敗の兆候が見られた。 Dクラスに与えたところ拒否されたため、強引に食べさせる。 Dクラスは黄色ブドウ球菌による激しい食中毒により死亡した。 「この程度でもこれほどに食品の質が劣化するのか? ならばもし、生命の危機に晒したならどういう結果が起こるのだ?」 —井沼博士
SCP-026-JPの生命が危機に瀕すれば瀕するほど SCP-026-JPが生成する食物の味が劣悪になることを発見した井沼博士は 研究者としての探究心に突き動かされるような形で次々と実験内容をエスカレートさせていき、 最終的にSCP-026-JPの脚の筋肉を切除する実験を行った時点で 倫理委員会からの警告を受け実験担当から外されてしまいます。
しかしその直後、井沼博士は SCP-026-JPの収容室に無断侵入し なんと無麻酔での脊髄摘出という蛮行を決行。
その結果、自己増殖し触れた有機物を 自身に置換する真黒なシチューが生成され、 それによって井沼博士を含む22人の財団職員が死亡するという 大惨事が引き起こされたのでした。 (その後SCP-026-JPは治療を受け回復しましたが、 著しい対人恐怖症及び刃物恐怖症が残る結果となりました。)
かくして井沼博士は死亡し、 この胸糞悪い事件にも一応の幕が降りた形になりますが しかしここで一つ気になるのは その後のSCP-026-JPの処遇についてです。
なぜなら、彼女の生成する食物は 実際に数十人規模の被害を出しており、 もし今後何らかのきっかけで報告書の事例以上に 生命を脅かされる機会が訪れたならば、 それ以上の被害をもたらす凶悪な食物が 生成される可能性が残されているからです。
また、気になる点といえば 例の井沼博士の行動についてももう一つ。
いくら研究者としての好奇心があったとはいえ 財団職員として規律に違反した職員の辿る末路を知っていたはずの彼が あのような暴挙に出たことは客観的に見て少々不自然さが残ります。
そこで考えられるのが、 SCP-026-JPに、自身に対する周囲の人間の 被虐性を高める認識災害のような異常性が 備わっているという可能性です。
これは報告書には記されていないことなので 妄想の域を出ない話ではありますが、 もしそうだとすれば今後第2、第3の 井沼博士が再び現れる確率は極めて高いということになります。
また、別にそれが杞憂だとしても 最初に述べた大災害の発生要因になる蓋然性があるという点だけで 彼女の存在は財団にとって相当な懸念材料となっているはず。
であるならば、非情な結論にはなってしまうのですが、 財団としてはどこかのタイミングで 彼女を安楽死させるなどといった処置を 行うのが賢明なのかも…しれないですね。
SCP-1974-JP「ぐねぐねクッション」エージェント・-███が所持していたSCP-1974-JPの2個体
SCP-1974-JP - SCP財団
胸糞度 : ★★★★★★★★
SCP-1974-JPはメタタイトルの名通り、 ぐねぐねとひとりでに動く不思議なクッションです。
移動速度は時速3kmほどしかなく、 15cm程度の高さの障害物も乗り越えられないなど 本質的に全く無害な存在であり、 アノマリーでさえなければ 面白アイテムとしてちょっとした ヒット商品にでもなりそうな雰囲気もありますが…
ネタバレ解説を読む▼自我を持つクッション(仮)の製法メモ
・[削除済]系列の孤児院にある利用価値の低い奇形児、知的障害児とクッション用の生地と綿を用意。 ・Oster法で赤ん坊を処理。綿と混ぜる。(この時赤ん坊が死なないように気をつける。) ・密閉。 ・完成!
シンプルな記事なのでネタバレもシンプルに。
報告書中では製造元の正体もその目的も一切謎のままなのが 不気味さと胸糞悪さに拍車をかけていますね。
如何にも無害そうな第一印象からの落差を評価し、 胸糞度は高めの星8とさせて頂きました。
SCP-1062-JP 「絞福論」SCP-1062-JPのある事例で出現した縄。
SCP-1062-JP - SCP財団
胸糞度 : ★★★★★★★★★
だんだんと胸糞度が シャレにならない領域に突入しつつある本企画。
続いてご紹介するのは、 奈良県██郡に居住していた 田宮セツという女性の子孫にあたる人々のみが 経験するある異常なイベントについての報告書です。
そのイベントとは、 「対象者の人生で最も幸福な瞬間に、 首吊り用の縄が頭上から出現する」という なんとも不気味なもの。
しかも、その出現条件にも関わらず、 このイベントに遭遇した人々は ある一人の女性を除いてほぼ全員が SCP-1062-JPを用いた自死を選択しているというのです。
不幸ならともかく、人生最高の幸せを感じている最中に 自ら死を選ぶというのは一般的な感覚からすると矛盾しているように思えますが、 報告書中ではその理由についても説明がなされています。
曰く、SCP-1062-JPの発生時、対象となった人々は 今が自分にとって最高の瞬間であり、 これから先の人生にそれ以上の幸福が訪れないことを 同時に悟る作用があるため、結果として 幸福の最中なのに自殺するという矛盾が成立するというのです。
また報告書中では、 SCP-1062-JPにはそれによる自殺が 遺族や死に関係する警察官や医療担当者などに 一切の負の感情を与えず、むしろ逆に 祝福すべきことであると認識させる作用があり、 それがまたSCP-1062-JPによる 自殺のハードルを押し下げる要因となっていると推測されています。
このように、対象者を強烈に死へと誘 う恐るべきSCP-1062-JPですが、 財団の調査時、田宮セツの血縁の中で たった一人だけその誘いを断り 生き続ける道を選んだ女性がいました。
その女性の名は荒川千佳。
努力を重ねて合格した大学の合格者発表の日に SCP-1062-JPの縄に遭遇した彼女は、 そこに首を通したいという強烈な誘惑に駆られつつも なんとか振り払うことができたのでした。
貴重な生存者のサンプルとして、 直接インタビューを試みた財団に対し、 その後のあまり幸福とは言えない自分の人生を振り返って 「やっぱりあの縄は正しかったんだということが解った」と語りつつも、 お腹に宿る子供のことに触れ、 「二番目や三番目の幸せでも、この子が生きていれば 私もそれなりに幸せになれるんじゃないかな」と健気に話す千佳。
しかし、インタビューの後 あるとんでもない事態が発生し…
ネタバレ解説を読む▼インタビューで自分の人生に対する希望を語っていた千佳は、 しかしその五ヶ月後に自ら命を絶ってしまいます。
その理由は彼女のお腹の子の死。
それも、臍帯が胎児の首に 首吊り紐のように絡まって機能不全を起こし、 なおかつ胎児の死に対して誰も負の感情を示さないという 明らかなSCP-1062-JPによる自死でした。
これはつまり、SCP-1062-JPの出現条件に照らして 千佳の子にとって胎児の頃が 最も幸福な時期であったということを意味しており それはつまりもし仮にこの子が生まれていたとしても なんらかの理由でまもなく死亡していたものと推測されます。
そして… 唯一の希望であった自分の子が死んでしまったこと、 しかも自分は拒否したSCP-1062-JPによる死であったことは 千佳の心を完全に破壊し、一度は退けた死に 再び彼女を向かわせる理由となってしまったのでした…
…このように、話していても気が滅入るこのお話ですが、 そもそもなぜ、田宮セツの子孫だけに このようなイベントが発生したのかという原因については、 田宮セツがなんらかの異常な儀式に関わっていた形跡があったことが 報告書中で仄めかされているのみであり、詳しいことは一切わかっていません。
田宮セツはなぜこのような"呪い"を子孫にもたらしたのか? 縄の正体はなんだったのか? 首吊り縄の出現は、当事者たちにとって不幸だったのか、それとも幸福だったのか?
こうした問いの答えは 田宮セツの血統が途絶えた今となっては もはや誰にも知る由はありません…
SCPー1645ーJP「祝・■■町交通死亡ゼロ記録9999日達成」SCP-1645-JP - SCP財団
胸糞度 : ★★★★★★★★★★
本日最後にして最凶の胸糞報告書が SCPー1645ーJP「祝・■■町交通死亡ゼロ記録9999日達成」です。
北海道██町の役場前交差点で 9歳の女児がトラックに撥ねられて 死亡するという痛ましい事故が発生。
この事件に対し、 可哀想な女児の死を悼む声が集まると思いきや、 事態は思わぬ方向へと動き始めて…?
ネタバレ解説を読む▼結論から言うと、女児の死によって 町の「交通死亡事故ゼロ記録10000日達成キャンペーン」が失敗に終わってしまい、 そのことによって理不尽にも死亡した女児とその遺族である母親に批判が集まり 最終的に女児の母親が自殺してしまうという 私の知る限り最も胸糞悪い結末のSCP報告書でした。
このような事態となった理由について、報告書では 事故に遭った女児への憎悪を高める ミーム災害があったとする結論を出していますが、 メタ的には同調圧力や、失敗した人が袋叩きに遭う 現代社会の負の側面に対する風刺の意図があったのではないかと思います。
ともあれ、読後感の悪さと胸糞悪さにおいて この報告書の右に出るものは後にも先にも現れないと思いますので、 胸糞度は文句なしの星10点満点とさせていただきます。